1994 Fiscal Year Annual Research Report
レインフロー法と実疲労損傷情報の結合による実動荷重下疲労寿命予測システムの開発
Project/Area Number |
06555030
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
原田 昭治 九州工業大学, 工学部, 教授 (80029199)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福島 良博 九州工業大学, 工学部, 助手 (40156774)
黒島 義人 九州工業大学, 工学部, 講師 (50253547)
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Keywords | ランダム疲労 / 変動応力 / 過小応力 / レインフロー法 / き裂伝ぱ / き裂開閉口 / 疲労寿命予測 |
Research Abstract |
き裂が全負荷行程中開口状態にある低サイクル疲労の場合、レインフロー法で積算される疲労被害と繰返し数比が1対1対応を示し、ランダム疲労の場合にも塑性ひずみに注目すれば微小き裂の伝ぱ寿命や疲労寿命が予測できることをすでに示した。しかし、き裂の開閉口を伴う高サイクル疲労の場合、塑性ひずみ情報に注目してレインフロー法を用いて算出した疲労被害と疲労被害の物理的実体である疲労き裂伝ぱが対応せず、高サイクルランダム疲労の場合、塑性ひずみのみに注目して疲労被害を評価するのは困難であることを示した。 そこで、疲労被害の物理的実体が荷重の繰返し中にき裂の先端で生起するき裂の純化、再鈍化に他ならないという疲労機構の原点に立ち返り、き裂伝ぱに直接関与するパラメータとしてよく知られているき裂先端開口変位CTODに注目して、変動荷重下き裂成長評価を行った。そのため、先ず、所定の目的に合致する疲労試験システムを構築した。具体的には乱数を利用してランダム破を発生し、その信号をアクチュエータに導いて試験機を駆動・制御する疲労システムを試作した。次に疲労被害を応力および塑性ひずみの2パラメータに基づいて算出するため、両者をデータレコーダにデータファイルし、試験終了後にそれらのデータを基にしてき裂成長を予測するシステムを完成した。その結果、パラメーターとしてCTODを用い、き裂成長量を線形加算することによって、変動応力範囲で、過小応力を含み、かつ周波数をも変動する高帯域ランダム荷重下においても、微小き裂の成長を高精度で予測することが可能であることを示した。
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Research Products
(2 results)