1995 Fiscal Year Annual Research Report
弾性熱流体潤滑理論を応用したすべり軸受実用設計支援ツールの開発と実証試験
Project/Area Number |
06555043
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Research Institution | THE UNIVERSITY OF TOKYO |
Principal Investigator |
田中 正人 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (10011131)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 健司 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (50251351)
杉本 十太郎 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (20114514)
福島 義明 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (20011075)
水野 吉一 大同メタル工業(株), 技術研究所, 課長
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Keywords | すべり軸受 / 設計支援ツール / 最適化手法 / 弾性熱流体潤滑理論 / 弾性変形 / 油膜動特性 / データベース / 軸受性能 |
Research Abstract |
本年度は,昨年度までの成果をまとめ,すべり軸受設計にかかる高い人的・時間的コストを低減するための,設計支援ツールを開発した. 当設計支援ツールは,数理計画法における最適化の概念を設計に応用し,流体潤滑理論と組み合わせたもので,設計問題をモデル化して設計仕様の望ましさをある一つの関数,すなわち目的関数で表し,目的関数の最大値あるいは最小値を与える設計解をコンピュータ援用で求めることによって,最も望ましい仕様を得ようというものである. 本研究の実績を以下に示す. 1.対象設計分野として,ティルティングパッドジャーナル軸受を例にとり,軸受幅径比,予圧係数など10項目の設計変数をリストアップした. 2.設計変数の変化に対する軸受性能の挙動を詳しく調べた結果,当該設計分野には傾斜投影法と格子点法の長所を組み合わせた最適化手法が適していることを明らかにした. 3.また,感度解析の結果,10項目の設計変数のうちパッド厚さなど2項目は軸受性能に及ぼす影響が小さいため定数として扱ってよいことを示した. 4.以上の結果をふまえて,熱流体潤滑理論と,傾斜投影法と格子点法の合成解法に基づく最適設計ツールを開発した. 5.上記最適設計ツールに,解析計算機能,軸受性能の挙動調査機能,感度解析機能を付加し,ティルティングパッドジャーナル軸受の総合的な設計支援ツールを実現した. 6.上記設計ツールを用いた具体的な設計試行例から,得られた設計解の最適性を検証した.
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