1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06555044
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
小野 京右 東京工業大学, 工学部, 教授 (40152524)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
植本 宏紀 (株)リコー, 生産技術研究所, 主任研究員
催 長植 東京工業大学, 工学部, 教務職員 (00242280)
山本 浩 東京工業大学, 大学院情報理工学研究科, 助手 (20220494)
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Keywords | 静圧エアスピンドル / 格子形溝軸受面 / スラスト軸受 / ラジアル軸受 / 剛性 / 減衰 |
Research Abstract |
1.軸受面を複数本の細構で分割した形状である格子溝形スラスト軸受面およびラジアル軸受面において、溝本数や溝幅などの軸受設計パラメータが気体膜剛性および減衰の周波数特性におよぼす影響を、新規購入したワークステーションを用いて数値解析により明らかにし、所望の周波数領域における減衰比を最大限に高め得るエアスピンドルの軸受面の設計法を明らかにした。 2.有限要素法によるスピンドルの各部材の構造解析プログラムと、潤滑理論に基づく気体膜圧力の数値解析プログラムを結合し、エアスピンドル全体の振動解析プログラムを作成した。そして、新規購入したワークステーションにより、以前試作したエアスピンドルの固有振動数と減衰比を計算し、実験結果と比較検討することより、数値解析の妥当性を明らかにした。 3.新規購入したレーザドップラ振動計を用いて、エアスピンドルの伝達関数をナノメータオーダで非接触測定し、エアスピンドル系の固有振動数・モード減衰比および振動モードを同定するシステムを構築した。 4.エアスピンドルのスラストおよびラジアル方向に特定のスペクトル分布を有する研削加工力が作用する場合について、加工点の振動振幅の2乗平均値を最小とし得るスライトおよびラジアル軸受面寸法の最適な組合せおよび軸受剛性と減衰比の最適な組合せを選択する静圧エアスピンドルの簡易設計法を明らかにした。 5.広い周波数領域で一応のスペクトル分布を有する外乱力が作用したときの加工点における応答変位の2乗平均値を最小にし得る、格子形溝スラスト軸受面2面およびラジアル軸受面1面からなる、短軸大径の静圧エアスピンドルを設計し試作した。試作スピンドルは、軸受すきまが設計値の5μmに比べ小さい4μmとなったため、設計値に比べその特性は低下したものの、INの外乱力に対する応答の最大値は20nm以下となり良好な特性を実現した。現在、所望の軸受すきまを実現するため追加工を行なっている。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 山本 浩,小野 京右: "格子形溝を有する静圧気体スラスト軸受の高減衰化設計法" 日本機械学会論文集C編. 61. 204-211 (1995)
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[Publications] 山本 浩,小野 京右: "格子形溝を有する静圧気体ラジアル軸受の高減衰化設計法" 日本機械学会論文集C編. 61. 212-219 (1995)
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[Publications] 小野 京右,山本 浩,植本 浩紀: "格子形溝軸受面を有する高性能静圧エアスピンドルの設計と試作" 日本機械学会論文集C編. 61. 220-227 (1995)