1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06555055
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
辻本 良信 大阪大学, 基礎工学部, 教授 (50112024)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 義樹 基礎工学部, 助教授 (80240836)
加納 文質 (株)神戸製鋼所, 流体研究室, 室長
斎藤 忍 石川島播磨重工業(株), 技術研究所, 部長
岩壺 卓三 神戸大学, 工学部, 教授 (00031097)
大橋 秀雄 工学院大学機械工学科, 教授 (90010678)
|
Keywords | 歳差運動 / 流体力モーメント / バルクフローモデル / 漏れ流れ / 非定常流れ |
Research Abstract |
1.本年度は主に羽根車が振動する場合に,シュラウド背面に作用する流体力モーメントについて詳細に調べた.すなわち,遠心羽根車が歳差運動する場合の流体力モーメントに及ぼす漏れ流量や羽根車外周部での漏れ流量に対する抵抗の影響を明らかにした.またシュラウドとケーシング間の漏れ流れを計測し,Childsのバルクフローモデルによる計算値と比較した.また実験では歳差運動する遠心羽根車のケーシング壁面に作用する変動圧力を測定し流体力モーメントを求めた.その結果以下のことが明らかとなった. (1)羽根車外周部とケーシングの間隙での圧力損失は,シュラウドとケーシングの間隙の半径方向流速にほぼ比例し,この損失は流体力モーメントに大きく影響する. (2)漏れ流量の増大に伴ってMr(r方向のモーメント)が大きくなり励振域が拡大する. (3)バルクフローモデルを用いた線形解析による流体力モーメントと実験結果は定性的にも定量的にも一致する. (4)流体力モーメントに及ぼす壁面摩擦の影響は小さく,流体力モーメントは基本的に流れの非定常性に支配される. 2.来年度試験を実施するオープン型羽根車の非定常流体力,流体力モーメントを測定するための試験装置を製作した.本装置は既存装置と新しく発注,製作した部分を組み合わせたものであり,オープン型羽根車がふれ回り運動,歳差運動する場合に羽根車とケーシングの翼端隙間が変化することによって生じる流体力,流体力モーメントが測定できるものである.この装置を用いることによって羽根車の非定常応答に関して新しい知見を得ることが期待できる.
|
Research Products
(1 results)
-
[Publications] 寺本,石崎,吉田,辻本,大橋: "歳差運動する遠心羽根車シュラウドに作用する流体モーメントの研究" 日本機械学会第72期通常総会講演会講演論文集. (1995)