1995 Fiscal Year Annual Research Report
局所環境計測のためのレーザーマイクロセンサーの開発
Project/Area Number |
06555067
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Research Institution | University of Tokushima |
Principal Investigator |
芳村 敏夫 徳島大学, 工学部, 教授 (90035618)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三澤 弘明 徳島大学, 工学部, 教授 (30253230)
荒木 勉 徳島大学, 工学部, 教授 (50136214)
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Keywords | マイクロセンサー / 微粒子レーザー / レーザーマニピュレーション / レーザー捕捉 / フォトントンネリング / 回転楕円体微粒子 / 細胞センサー |
Research Abstract |
本研究はレーザー走査型マニピュレーション法を利用し、遠隔操作による移動可能なマイクロレーザーセンサーを開発することを目的としている。平成7年度は申請組織が現有している顕微分光装置、CW Nd : YAGレーザーそしてパルスNd : YAGレーザーとから構成されるレーザー捕捉・分光・反応システムを用いて回転楕円体微粒子のレーザー発振、細胞センサー、および微小空間における微粒子のレーザー捕捉に関する研究を行った。 回転楕円体微粒子を微小共振器とするのレーザー発振は、球形共振器によるレーザー発振と比較し、振器自身が空間的な異方性を持つため、発振強度、発振スペクトル、時間応答特性が、軸方向により異なると考えられ、レーザー発振している回転体微粒子に被検出物質が接近し、フォトントンネリングが起きた場合、発振スペクトルなどの変化から、被検出物質がどちらの軸方向から接近してきたかを検出することが可能である。申請者らはこのような視点に立脚し、色素をドープした回転楕円体高分子微粒子を作製し、そのレーザー発振現象観測したところ、回転楕円体からのレーザー発振スペクトルは長軸、短軸方向で異なることが明らかとなった。さらに、他の微粒子を接近させるとフォトントンネリングが起きることも示され、回転楕円体微粒子のレーザー発振が、極めて優れたマイクロセンサーに応用できる基本特性を有することを明らかにした。また、イ-スト菌のミトコンドリアに蛍光色素をドープしたものをレーザー捕捉し、様々な重金属イオンに対して色素の蛍光強度がどのように変化するかを検討したところ、重金属に対する選択性が認められ微小センサーとして応用可能であることが示された。さらに、微小センサーを遠隔操作するときに問題となるマイクロメートルサイズの空間における微小物体の流体力学的特性に関しても検討を加え、大きな壁の影響が存在することを明らかにした。
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[Publications] T.Yoshimura,et al: "Laser Manipulation Technique and Its Role in Study of Micromachine" Proceedings of the International Symposium on Microsystems,Intelligent Materials and Robots. 67-70 (1995)
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[Publications] T.Araki,et al: "A Biological-sensor Utilizing a Living Cell for Environment Monitoring in Micro Space" Proceedings of the International Symposium on Microsystems,Intelligent Materials and Robots. 301-304 (1995)
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[Publications] H.Misawa,et al: "LED-based Nanosecond UV-light Source for Fluorescence Lifetime Measurements" 66. 5469-5472 (1995)