1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06555129
|
Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
山口 宏樹 埼玉大学, 工学部, 教授 (50134474)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北條 哲男 新日鐡, 構造橋梁部, 部長代理
藤野 陽三 東京大学, 工学部, 教授 (20111560)
沈 赤 埼玉大学, 工学部, 助手 (10251141)
|
Keywords | ケーブル / 減衰 / 粘弾性材 |
Research Abstract |
構造用ケーブルは振動減衰能が極めて小さいことから、風等の作用によるケーブル部材や全体構造の振動が問題とされることが多く、各種制振対策が施されている。しかし、既往の対策は各問題に対して対処療法的に、広義のダンパーを新たに付加することに留まっている。本研究では、構造用ケーブルそのものの振動減衰能を高める工夫を試み、汎用的かつ実用的な高減衰ケーブルを開発することを最終目的として、構造用ケーブルの高減衰化のための要件、可能性を検討した。 今年度に行った具体的な研究内容は以下のとおりである。 1.振動時変動ひずみを大きくするための構造的工夫を数値パラメータ解析によって検討した。 2.ヒステリシスループの膨らみを大きくするための材料的工夫を数値パラメーター解析により検討した。つまり、ケーブルと被覆管との間やソケット部に、そのせん断変形が大きくなるように粘弾性材を挿入した場合を考えて、そのロスファクターを解析的に求めることを試みた。同時に、複素剛性法と複素固有値解析によるモード減衰算定法を再検討している。 3.丸鋼棒に粘弾性材を巻いた試験体を用いた、粘弾性材による高減衰化の可能性に関する実験的研究の、予備的検討を行った。 4.PWSケーブル製造過程における粘弾性材挿入の可能性、問題点を検討した。 次年度は、これらの検討結果をもとに実験的研究を進める計画である。
|
Research Products
(6 results)
-
[Publications] Yamaguchi,H.: "Pssive damping control in cable systems" Proc.5th East Asia Pacific Conf.on Struct.Eng.& Construction. (発表予定). (1995)
-
[Publications] Yamaguchi,H.and Nagahawatta,H.D.: "Damping effects of cable cross ties in cable-stayed bridges" J.Wind Enging and Industrial Aerodynamics. 54/55(掲載予定). (1995)
-
[Publications] Yamaguchi,H.and Adhikari,R.: "Energy-based evaluation of modal damping in structural cables with and without damping treatment" J.Sound and Vibration. 178(3)(掲載予定). (1995)
-
[Publications] Yamaguchi,H.and Adhikari,R.: "Loss factors of damping-treated structural cables" J.Sound and Vibration. 176(4). 487-495 (1994)
-
[Publications] 山口宏樹: "ケーブル構造のモード減衰性状と減衰理論" 鋼構造論文集(鋼構造協会). 第1巻3号. 129-138 (1994)
-
[Publications] Yamaguchi,H.and Fujino,Y.: "Damping of cables in cable-stayed bridges with and without vibration-control measures" IABSE/FIP Int.Conf.:Cable-Stayed and Suspension Bridges. Vol.2. 533-540 (1994)