都市高速道路の流入制御アルゴリズムの開発研究-情報提供と経路選択行動への対応

1994 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 06555155
• Research Institution: Kyoto University
• Principal Investigator: 飯田 恭敬 京都大学, 工学部, 教授 (10026114)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 朝倉 康夫 愛媛大学, 工学部, 助教授 (80144319) ; 倉内 文孝 京都大学, 工学部, 助手 (10263104) ; 宇野 伸宏 京都大学, 工学部, 助手 (80232883) ; 内田 敬 京都大学, 工学部, 講師 (60203535)
• Keywords: 流入制御 / LP制御手法 / 2レベル最適化問題 / 経路選択行動 / 所要時間表示システム / 路車間通信システム / 利用者均衡理論

Research Abstract

都市内高速の効率的運用に不可欠な流入制御の一つとして、LP制御が挙げられるが、従来のLP制御手法には、利用可能経路が1本に制限されるなど、大規模高速道路に対応できないと言う欠点がある。そこで、本研究では利用者の経路選択機構を内生化し、また、所要時間提供等の高度交通情報提供の導入効果を予測できるようなモデルを構築することとする。
はじめに、文献・資料により交通情報提供及び高速道路の流入制御に関して、国内外の既往の研究ならびに研究動向を調査し、方法論上の問題点を明らかにした。さらに、2レベル最適化の枠組みを用い、利用者均衡条件下での最適流入制御問題を数学的に定式化し、まずはOD交通の目的地選択確率は与えられているものと仮定して総流入台数の最大化を行った。この際、解の存在と、その一意性についても検討を行い、その存在、および一意性について確認された。次に、定式化された最適化問題を解くために、制約領域が陽に表現できない場合の解法のひとつであるコンプレックス法を用い、そして上位問題と下位問題の結合に際しては、線形結合をし、繰り返し計算を行うという、LeBlanc & Boyceの方法を適用した。上記の計算アルゴリズムを利用して計算機プログラムを作成し、仮想ネットワークに対する数値計算を行った結果、流入制御台数は妥当な値をとり、このアルゴリズムの妥当性が確かめられた。

Research Products

• [Publications] Takashi Uchida: "Panel Survey on Drivers'Route Choice Behavior under Travel Time Information" Proceedings of 1994 Vehicle Navigation & Information Systems. 383-388 (1994)
• [Publications] 飯田 恭敬: "ドライバーの経路選択行動を考慮した動的流入制御モデルの開発" 土木計画学研究・講演集. No.17. 785-786 (1995)