1994 Fiscal Year Annual Research Report
模型飛行機材と航空写真技術を用いた積雪観測法の開発
Project/Area Number |
06555166
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (B)
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
城 攻 北海道大学, 工学部, 教授 (00002014)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
児玉 和則 シン技術コンサル株式会社, 航空部, (研究開発担当)課長
桜井 修次 北海学園大学, 工学部, 教授 (50153953)
柴田 拓二 北海道工業大学, 工学部, 教授 (30001142)
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Keywords | 積雪深 / 実測 / 航空写真 / カイト気球 / 屋上 / 積雪分布 / ハレーション / 図形処理 |
Research Abstract |
本研究は、建物屋根上や建物周辺の積雪観測へ模型飛行機材による航空写真技術を応用するものである。平成6年度はカイト気球を用いた撮影システムの開発とその評価を行った。 (1)飛行体の制御システムの開発:カイト気球に観測用カメラ、モニター用ビデオカメラおよび高度計を搭載した航空写真撮影システムを組み立てた。この後、気球の指定位置の確保とカメラの振動防止および任意の撮影視野の設定を可能とする制御システムを開発した。これらのシステムを用いることにより、撮影高度、撮影範囲、撮影方向とを地上のモニター装置で確認し、コントロールしながら写真撮影を行うことができるので、意図した写真を得る上での信頼性が飛躍的に高められた。 (2)飛行体の基本的性能の向上:カイト気球を用いて無雪期3回、積雪期1回の観測を実施し、気球の操作性・機動性を検討した。その結果、気球操作に必要な人員:6〜7名、限界撮影高度:150〜200m、気球へのガス注入・機材の設置・制御システムの調整・写真撮影等一連の作業に要する時間(4〜5時間)などを把握した。 (3)影響因子の選定:積雪深の測定精度に影響を及ぼす因子として撮影高度とハレイションに主眼をおいた。撮影高度として20m、50m、100m、150mの4段階を設定し、測定精度との関係を明らかにした。また、ハレイションを防止するために偏光レンズを用いたが、有効であることを確認した。 (4)現地における積雪量の実測:航空写真の撮影後、屋根上での直接の積雪深観測を実施した。 (5)当観測システムの総合評価:航空撮影ステレオ写真の分析による積雪深推定値と現地実測値とを比較して、精度上の検討を行うと共に、操作性その他の性能を含めた当観測システムの総合評価を行った。
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