1995 Fiscal Year Annual Research Report
ペロブスカイト構造を基本とする酸化物人工超格子の原子層エピタキシ-と物性評価
Project/Area Number |
06555183
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
鶴見 敬章 東京工業大学, 工学部, 助教授 (70188647)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神谷 利夫 東京工業大学, 工学部, 助手 (80233956)
大橋 直樹 東京工業大学, 工学部, 助手 (60251617)
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Keywords | 人工超格子 / ペロブスカイト型化合物 / 強誘電体 / 結晶構造解析 / MBE |
Research Abstract |
本年度は、チタン酸バリウム-チタン酸ストロンチウムの人工超格子の作製技術を確立し、その構造解析を行うとともに、物性評価の研究も開始した。本年度に得られた成果の概要を以下に述べる。 1)平成6年度に開発した分子線ビームエピタキシ-法による人工超格子の作製システムを用いて、原子層を1層1層積み重ねる原子層エピタキシ-によりチタン酸バリウムとチタン酸ストロンチウムの人工超格子を作製した。 2)X線を用いた超格子構造の解析手法を確立した。すなわち、任意の積層様式と膜厚を有する人工超格子のX線回線パターンを計算するソフトウェアーを開発し、計算値と実測値の比較を行った。その結果、異種格子間での構成成分のわずかな拡散を考慮すると両者が非常に良く一致することを見いだした。 3)導電性のチタン酸ストロンチウム基板の上に人工超格子を作製し、導電性基板を下部電極として電気特性の評価を行った。上部電極の形成にはフォトリソグラフ法を用いた。測定の結果、化学組成と膜厚は同じでも超格子の構造が異なり、単位格子を5ユニットづつ交互に積み重ねた場合、他の試料に比べ誘電率が高くなることを明らかにした。
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[Publications] T.Tsurumi,T.Suzuki,Y.Ishibashi,M.Yamane,O.Fukunaga: "Barium Titanate-Strontium Titanate Artificial Superlattice by Malecular Beam Epitaxy" Ext.Abs.7th US-Jpn Seminar on Dielec & Piezo Ceram. 85-88 (1995)