1994 Fiscal Year Annual Research Report
高保磁力亜鉛ボンドSm-Fe-N系永久磁石および高保磁力磁性粉末の開発
Project/Area Number |
06555200
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (B)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
平賀 賢二 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (30005912)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金子 明仁 三徳金属工業株式会社, 金属技術部, テクニカルチーフ
入山 恭彦 旭化成工業株式会社, 基礎研究所, 研究員
大西 直之 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (60201977)
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Keywords | 永久磁石 / サマリウム鉄窒化物 / 磁性粉末 / 透過電子顕微鏡 / 高保磁力永久磁石 |
Research Abstract |
本研究は、Sm-Fe-N永久磁石材料の高いキューリ-温度と高い磁気異方性の特徴を生かして、高温で使用可能な高保磁力磁性粉末の開発を目指している。本年度はこれから3年間での研究の完成のために、実験室レベルでの高保磁力磁性粉末の製作のための次のような基礎研究を行ない成果をあげてきた。 1)アーク溶解炉を用いて、種々の組成のSm-Fe母合金を製作して、X線回折、透過電子顕微鏡から、結晶構造および微細構造を調べ、不純物相α-Feの極力少ない母合金の作製条件を決めた。また、熱処理条件によって、Sm_3Fe相の析出微細組織が異なることを見いだし、ピンニング磁石の可能性を検討している。 2)Sm-Fe-N微粒子に亜鉛コーティングを行なうことによって、高保磁力の磁性粉末の製作を目指した。亜鉛の蒸気圧の高い点を利用して、Sm-Fe-N微粒子と亜鉛を真空封入して、蒸着法によってSm-Fe-N微粒子の亜鉛コーティングを試み成功し、亜鉛量の少ない所で高保磁力の磁性粉末試料の製作の可能性を見いだし、今後の研究の方針が決められた。 3)アンモニアガスを用いた窒化法の装置を組立、最適窒化条件を明らかにした。 4)作製した粉末の微細構造を透過電子顕微鏡で観察するための、試料薄膜作製技術の確立を目指し、デインプルグラインダーおよびイオンミリングの最適条件を明らかにした。また、透過電子顕微鏡観察から、Sm-Fe-N微粒子の表面に酸化によると思われる層が存在することが明らかになった。
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