1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06555218
|
Research Institution | TOHOKU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
谷口 尚司 東北大学, 工学部, 助教授 (00111253)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 博文 富士電波エンジニアリング(株), 技術課, 技術課長
菊池 淳 東北大学, 工学部, 教授 (00005307)
|
Keywords | ピンチ力 / 電磁気力 / 誘導電流 / 介在物除去 / 溶融金属 |
Research Abstract |
溶融金属中に懸濁する非金属介在物が最終製品に残留すると、製品の傷や割れなどの重大な問題を引き起こす。そこで本研究では、この非金属介在物を交流ピンチ力を利用して除去する方法を開発することを目的とした。平成7年度は、交流電磁力場での介在物粒子の挙動について検討し、次いで溶融金属からの介在物粒子のピンチ力による除去実験を行った。 1.交流電磁力場での介在物粒子の挙動調査 KCl水溶液を満たしたガラスセル中に互いに直角方向から交流電流と交流磁界を印加して、溶液中に鉛直下方の電磁力を作用させる。液中に液より比重の大きいポリスチレン粒子を投入して粒子に加わる重力と電磁力が釣り合う条件を求めた。この条件は直流電磁力の理論的条件と一致し、既往の理論が交流場でも適用できることが分かった。 2.溶融金属からの介在物粒子のピンチ力による除去 (1)介在物懸濁金属融液の調整:粒径のそろった非金属粒子を分散した金属融液を得るために種々の予備実験を行った。最終的にはスズ-ZrO_2粒子系を選択し、整粒したZrO_2粒子とスズ粉末を混和した圧粉体を溶融スズの攪拌浴に投入する方法を採用した。 (2)除去実験:ZrO_2粒子を分散した溶融スズを装置内に入れ、数100A程度の電流を印加して粒子を除去できることを確認した。ZrO_2粒子の懸濁量を一定に制御することが困難であったため、初期に予定していた流通系での除去実験は実施できなかった。今後、溶融金属への粒子の混入方法を更に検討し、除去実験のための明確な初期条件を得る努力をする必要がある。
|