1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06555223
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (B)
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Research Institution | Kurume National College of Technology |
Principal Investigator |
松原 安宏 久留米工業高等専門学校, 材料工学科, 教授 (20044258)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本田 義興 久留米工業高等専門学校, 材料工学科, 助教授 (10044281)
笹栗 信也 久留米工業高等専門学校, 材料工学科, 助教授 (50215737)
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Keywords | 多元合金系白鋳鉄 / 炭化物形態 / CCT曲線 / 臨界冷却速度 |
Research Abstract |
1.多元合金系白鋳鉄の組織形態 多元系基本合金I(Fe-5Cr-5V-5Mo-5W-5Co-C)のC量を変化させた場合、および基本合金II(Fe-5Cr-V-5Mo-5W-5Co-C)のCおよびV量を変化させた場合について、晶出炭化物の種類および形態をディープエッチ試料のSEM観察およびX線回折により調査した。その結果、本系合金に晶出する炭化物はV系のMC、W、Mo系のM_2C、およびCr系のM_7C_3であるが、C量が3%以上になるとM_3Cも晶出した。また、V量が多くなるとM_7C_3が減少しMCも粒状から、片状、塊状へと変化した。MCの立体構造は、球状、花弁状およびさんご状に分類され、それらの形態制御はCとV量の組合わせにより可能なことが明らかになった。 2.多元合金系白鋳鉄の変態挙動 基本合金III(Fe-5Cr-5V-5Mo-5W-2Co-C)のC量を変化させた試料について、連続冷却変態(CCT)曲線を作成した。その結果、CCT曲線はパ-ライト(P)変態とベイナイト(B)変態が2つに分かれた形状を呈した。C量が増加するとP変態の臨界冷却速度は著しく大きくなり、焼入れ性が悪くなる。一方、B変態の臨界冷却速度は、2.2〜2.3%Cで最小となり、マルテンサイト変態を容易にするが、C量がそれにより少なくても多くても変態時間が早くなって焼入れ性が悪くなることが判明した。
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Research Products
(2 results)