1994 Fiscal Year Annual Research Report
気相/液相流動反応法によるサブミクロン微粒子の表面改質
Project/Area Number |
06555224
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
篠原 邦夫 北海道大学, 工学部, 教授 (60001294)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堤 香津雄 川崎重工業株式会社, 技術開発本部, (研究開発担当)係長
大山 恭史 北海道工業技術研究所, 資源エネルギー基礎工学部, 通商産業技官
武内 洋 北海道工業技術研究所, 資源エネルギー基礎工学部, 主任研究官
千葉 繁生 北海道工業技術研究所, 資源エネルギー基礎工学部, 主任研究官
近藤 和夫 北海道大学, 工学部, 助手 (50250478)
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Keywords | 微粒子 / 表面改質 / 気相反応法 / 流動層 / 窒化アルミニウム |
Research Abstract |
サブミクロン微粒子の複合化のために、今年度は、流動層を用いた気相化学反応法により、窒化珪素と窒化アルミニュウムの複合微粒子の合成を試みた。そのため、窒化珪素微粒子をシ-ド粒子として、その表面に気相反応により窒化アルミニュウムを析出させることを目指した。しかし窒化珪素の微粒子は、一次粒子径が760nmで、凝集性が強いため、このままでは取扱いが極めて困難であった。そこで、その凝集性を利用して、回転振動式篩上で転動自己造粒し数10ないし数100μm粒子にして用いた。そうして、凝集粒内に反応により窒化アルミニュウムを析出させることにより、シ-ド粒子を表面被覆する事にした。これを中央部にドラフトチューブ付きの流動層で流動化し、中央部で塩化アルミニュウムを含んだ凝集粒を上部から環状部へ横溢しアンモニアと接触させて粒内に窒化アルミニュウムを析出させた。両ガス間には、層底部からチューブに合わせて窒素を供給して分離し、凝集粒を循環させ反応時間を制御した。その他、循環流動層や各種分散板構造を工夫して反応実験を行った。 その結果、SEM観察により反応の前後で凝集体の形状変化はほとんど見られず、XRDによる組成分析ではAINの回折線が認められ、さらにEPMA分析で凝集体内部にAINが析出している事が分かった。これらの測定結果から、反応温度をできるだけ下げ、反応時間を長くし、小さな凝集粒を用いるほど、凝集粒内部での析出分布状態がより均一になる事が分かった。これらは、温度による反応速度と拡散速度および凝集粒径による拡散距離の効果と考えられる。 しかしながら本流動層装置では、いずれも長時間運転をすると分散板や供給管内部に反応物が析出し、使用が不可能になる。そこで、次年度は分散板を使用しない反応接触装置として、移動層形式の反応管を設計中である。
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