1995 Fiscal Year Annual Research Report
イオン・電子デュアル収束ビームによる表面・局所分析法の開発
Project/Area Number |
06555254
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
二瓶 好正 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (10011016)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 彰博 アルバックーファイ(株), 上級研究員
尾張 真則 東京大学, 環境安全研究センター, 助教授 (70160950)
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Keywords | 二次イオン質量分析法 / オージェ電子分光法 / 収束イオンビーム / 三次元元素分析 / 微粒子 |
Research Abstract |
本研究は収束イオンビーム(FIB)および高密度電子ビーム(FEB)を協同的に用いた新しい表面・局所分析法の開発を目的としている。具体的には、FIBを用いた試料微細加工とFEBによる二次元オージェ定量分析を組み合せた「微小領域三次元オージェ定量分析法」およびFIBを用いた二次イオン質量分析法においてFEBを同時に照射して感度の向上と元素間感度差の平準化を行う「微小領域高感度定量二次イオン質量分析法」の開発を行っている。 今年度は試作装置の設計・製作および調整を行った。試作装置は大別してFIB,FEB,円筒鏡型電子分光器(CMA),四重極型質量分析器(QMS)からなる。本研究ではこれらを従来にない複数の組み合わせで用いる分析法を開発するため、制御・信号処理系は専用に設計・製作している。デュアルビーム制御システムは「三次元オージェ定量分析」ではFIBを試料加工用、FEBを分析用として独立に制御し、「高感度定量二次イオン質量分析法」では直径0.1〜0.2μmの微小ビームであるFIBとFEBを同一点に照射するために同期関係を保ちながら照射位置を微調整できるように製作した。二次電子、オージェ電子および二次イオン信号処理系では二次元画像を高速に処理し、かつ大量に蓄積することが重要である。そのため、最大16画面分の高速メモリを備えたコンピュータ制御の処理システムを製作した。ついでこれら個々のシステムの動作試験を行った結果、本研究に必要な性能が得られた。一方、真空装置側では昨年度組み込んだFIBカラム単体での動作試験および機械的軸合せを行うとともに試作した制御系と接続し、精密な調整を続けている。
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