1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06555260
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (B)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
米山 宏 大阪大学, 工学部, 教授 (80029082)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桑畑 進 大阪大学, 工学部, 助教授 (40186565)
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Keywords | 環境浄化 / 光酸化分解 |
Research Abstract |
多数の化学的に安定な無機物質を担体に用いて、酸化チタンを担持し、プロピオンアルデヒドの気相光分解における担体の効果を調べた。プロピオンアルデヒドの分解によって生成する二酸化炭素の生成速度を、種々の担体に同一量の酸化チタンを担持して調べたところ、担体の違いによって二酸化炭素の発生速度は大きく異なることを認めた。そして、各担体に担持した酸化チタン光触媒へのプロピオンアルデヒドの吸着をラングミュア吸着等温式に基づいて解析し、光触媒のプロピオンアルデヒドに対する吸着定数、ならびに吸着量を求めた。そして、これらの数値とプロピオンアルデヒドの分解速度とを対比させることによって、担体の光触媒反応へのかかわりが明らかになった。すなわち、担体の吸着力が弱い場合には、プロピオンアルデヒドの吸着量が少ないために、酸化チタンによる分解速度が小さい。いっぽう、吸着力が大きい場合には、多量のプロピアンアルデヒドが担体に吸着されているが、吸着力が強いために吸着サイトから酸化チタン側への移動が起こらず、分解速度は小さい。したがって、担体が適度の吸着力を有する場合に、もっとも大きな分解速度が達成される。 水中に微量溶けたプロピザミドの光分解についても、担体の効果を半定量的に解析することが出来た。すなわち、この場合にも、酸化チタンを担持した担体が適度の吸着量を有するときに、最大の分解速度が達成されることがあきらかになった。
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