1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06555277
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
中井 武 東京工業大学, 工学部, 教授 (90016717)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉沢 篤 KKジャパンエナジー, 石油研究所, 研究員
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Keywords | 強誘電性液晶 / フッ素化合物 / Claisen転位 / 不斉合成 / 自発分極 / 光学活性体 / 液晶 / 応答時間 |
Research Abstract |
本研究の目的は、新規な光学活性含フッ素化合物の実用的不斉合成法を開発し、これらをキラル末端部に用いて、新規な強誘電性液晶を合成し、それらの液晶特性を評価することにある。本年度は、まず、申請者グループが独自に開発した不斉Claisen転位手法を用いて、α-フルオロ-α-メチルヘキサン酸およびα-フルオロ-α-トリフルオロメチルヘキサン酸の不斉合成に成功するとともに、これらの含フッ素系の不斉Claisen転位の立体特異性は、非フッ素系のそれと互いに逆であるという興味ある結果を見いだした。さらに、ジャパンエナジ-グループは、これらの光学活性含フッ素化合物をキラル末端部に用いて、キラル部とコア部がエステル結合で接合した一連の強誘電性液晶を合成し、キラル部構造およびコア部構造の液晶特性、特に自発分極に及ぼす効果について系統的に検討した。その結果、これらの含フッ素系液晶はいずれも対応する非フッ素系液晶に比較して、大きい自発分極を示すが、キラル部として上記のα-フルオロ-α-トリフルオロメチル体よりもα-フルオロ-α-メチル体を用いた方が、より大きな自発分極が見られること、さらに、キラル部としてα-フルオロ-α-メチル体を用い、かつコア部にピリミジン環を導入すると400nC/cm^2以上の自発分極が達成されることを見いだした。次年度は、ここで見いだされたフッ素導入効果の理論的解明および液晶の混合による応答時間の短縮化を検討する予定である。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 中井武: "Claisen Rearrangement of α- (F-alkyl) enol Ethers Prepared via Wittig Olefination of Alkyl Prefluoroalkanoates." Tetrahedron Letters. 35. 2907-2910 (1994)
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[Publications] 中井武: "Claisen Rearrangements of Fluorinated Enol Ethers : New Entries to α-Monofluoro and α,α-Difluro Acids" Journal of Fluorine Chemistry. 54. 68 (1992)
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[Publications] 吉沢篤: "Decrease in Apparent Viscocity in Electric Fields in Chiral Smectic Liquid Crystals" Ferroelectrics. 147. 395-409 (1994)
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[Publications] 吉沢篤: "New Ferroelectric Liquid Crystals Having 2-Fluoro-2-Methyl Alkanoyloxy Group" Mol.Cryst.Liq.Cryst.199. 129-140 (1991)