1995 Fiscal Year Annual Research Report
螺旋構造による分子認識に着目した光学活性分離材料の開発
Project/Area Number |
06555279
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Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
伊藤 嘉彦 京都大学, 工学研究科, 教授 (40026018)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉野目 道紀 京都大学, 工学研究科, 助手 (60252483)
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Keywords | ポリ(キノキサリン) / 螺旋ポリ(キノキサリン) / 光学活性ポリ(キノキサリン) / 螺旋状ポリマー / 螺旋方向の制御 / 1,2-ジイソシアノベンゼン |
Research Abstract |
光学活性ホスフィンを配位子としたメチルパラジウム(II)錯体を触媒とする3,6-ジ(p-トリル)-1,2-ジイソシアノベンゼンのオリゴメリゼーションで単離された5量体および6量体はシリカゲルを用いる液体クロマトグラフィーによって右巻螺旋ディアステレオマ-と左巻螺旋ディアステレオマ-に分離することが出来たが、立体選択性は1:1で不充分な結果となった。次に、2'-メトキシ-1,1'-ビナフチルヨ-ダイドの軸不斉光学活性体を用いてPd(O)(PMe_2Ph)_3と酸化的付加反応によって開始剤を発生させ、3,6-ジ(p-トリル)-1,2-ジイソシアノベンゼンのオリゴメリゼーションを行った。この場合でも液体クロマトグラフィーによって右巻および左巻ディアステレオマ-に分離できたが、不斉誘導率は高いものではなかった。最近、軸不斉光学活性体1,1'-ビナフチル-2-ヨ-ダイドとPd(O)ホスフィン錯体の反応で開発剤を調製し、3,6-ジ(p-トリル)-1,2-ジイソシアノベンゼンを反応させたところ螺旋巻き方向を制御してオリゴ-(キノキサン)パラジウム(II)錯体を得ることに成功した。これを用いて、さらに重合体にすることにより左および右巻螺旋ポリ(キノキサリン)を合成し、シリカゲルに担持して光学活性分離材料の開発を試みている。
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Research Products
(1 results)