1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06555303
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (B)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
野本 敏治 東京大学, 工学部, 教授 (80011170)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青山 和浩 東京大学, 工学部, 助手 (80222488)
長谷川 壽男 川崎重工業, 生産技術開発センター, 課長
安澤 幸隆 九州大学, 工学部, 助教授 (10191123)
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Keywords | 精度管理 / 三次元計測器 / 製品モデル / 計測モデル / 計測システム / 計測 |
Research Abstract |
本年度では先ず最初に,大型鋼構造物の製作における精度管理の現状と,精度管理に関する研究を調査した。精度管理に関しては,橋梁の分野での研究が盛んであり,様々な計測方法や計測システムの研究が行われていることが理解できた。また,造船の分野でもレーザーを用いた三次元計測器が商品化されていることも確認することができた。この三次元計測器を実際に使用し,計測精度を確認した結果,十分必要とされる計測精度を期待することができると確認することができた。 そこで本年度では,計測装置の開発よりも,計測データをどの様に利用することが精度管理において重要であるかを検討する必要があるものと理解し,計測データを有効に利用するための処理方法を中心に検討した。具体的には,我々の研究室で既に開発している「造船CIM」のための製品定義システムを利用し,計測データを基に,計算機内部に計測対象の三次元形状を再現する方法を検討した。我々の製品定義システムでは,設計システムによって定義された板骨構造物の製品モデルをカット機能を用いて任意のブロックに分割することができる。さらに,ブロックに分割された製品モデルは有限要素法のために開発された節点生成機能を用いて任意の位置に節点を生成することが可能である。この製品モデルに生成された節点に対して計測データを入力することによって,計測対象を三次元的に表現することを可能にする方法を検討した。その成果として,単なる計測データの入力よりも製品モデルをベースとした情報管理手法の方が遙かに有効であることを確認することができた。また,ブロック搭載におけるブロック同士の結合部に関しても製品モデルは有効であり,計測対象と同様に結合部の取り合い形状を三次元的に再現することが可能であることが確認できた。
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