1994 Fiscal Year Annual Research Report
DNA型によるスギ品種区分とそれに基づく品種特性の再評価-九州地域のさし木品種を中心として-
Project/Area Number |
06556024
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (B)
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
白石 進 九州大学, 農学部, 助教授 (70226314)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮原 文彦 福岡県林業試験場, 研究員
田島 正啓 農水省林木育種センター九州育種場, 育種課長
松村 順司 九州大学, 農学部, 助手 (70243946)
小田 一幸 九州大学, 農学部, 助教授 (10045130)
高田 克彦 九州大学, 農学部, 助手 (50264099)
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Keywords | 品種管理 / DNA分析 / スギさし木品種 / 精英樹 / 在来品種 |
Research Abstract |
本研究は3年計画で進めている。初年度分については、ほぼ順調に進んでおり、主な成果は次の通りである。 1.RAPD法によるDNA型分析:本研究で予定している約1,200品種(在来品種と精英樹クローン)のうち、既にすべての精英樹クローン(約600クローン)と福岡、大分、宮崎の3県の在来品種(約350サンプル)のRAPD(random am^-plified polymorphic DNA)分析を終了した。その結果をもとに、在来品種のクローン性を検討したところ、多くの品種がクローンコンプレックスであることが判明した。また、これまでクローンコンプレックスと思われていた「ヤブクグリ」はモノクローン品種であった。また、精英樹クローンの中にも相当数の在来品種が含まれていることが認められ、DNA型によるスギ品種の再整理の必要性が再確認された。 2.マイクロサテライトDNA分析法の確立:より確実・簡便な品種識別を行うことを目的として、マイクロサテライトDNA変異を利用したDNA分析法の開発を行った。現在までに、スギゲノム中にも2塩基、3塩基、4塩基の繰り返し配列が高頻度で存在していることが、サザンハイブリダイゼーション分析から明らかとなり、このDNA分子マーカーがスギでも利用できることが明らかとなった。 3.造林・利用特性情報の収集と整理:スギ品種に関連した既往の文献について整理を行った。 4.データベース化のための電算機システムの開発:品種の機械検索を行うことを目的として、マッキントッシュ(漢字TALK7)上で動くソフトウェアーを用いてデータベース化を進めた。既にRAPD分析によって得られたDNA型の入力を終了した。
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