1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06556045
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (B)
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture |
Principal Investigator |
長野 敏英 東京農業大学, 農学部, 教授 (10012006)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高倉 直 東京大学, 農学部, 教授 (50011929)
上木 勝司 山形大学, 農学部, 教授 (10111337)
上木 厚子 山形大学, 農学部, 助教授 (60143088)
北宅 善昭 千葉大学, 園芸学部, 助教授 (60169886)
石田 朋靖 宇都宮大学, 農学部, 助教授 (00159740)
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Keywords | 地球温暖化 / 温室効果ガス / メタンフラックス / 渦累積法 / CO_2フラックス |
Research Abstract |
地球温暖化が大きな社会問題に成ってきている。中でも、農学分野から放出されるメタンが大きな影響を及ぼしていると言われている。具体的対策をたてる必要があるが、何処から、どの程度のメタンフラックスが放出されるかについての定量的データがほとんどない。この研究の遅れは、群落からのメタンフラックス測定方法が皆無であることにある。そこで、今年度は温室効果ガスの測定方法の開発を主要目的にして研究を行った。ガスフラックスがより正確に測定できなかった理由は、ガスのサンプリング周期にある。すなわち、より正確にガスフラックスを測定するためには、渦相関法が最も優れている言われている。しかし、本方法を使用する場合、ガスのサンプリング周期は、5〜10Hzでかなりの高速で測定する必要がある。しかし、温室効果ガスであるメタンはガスクロを使用する関係上、これらサンプリング周期の問題を解決することは非常に困難である。そこでBussinger(1990)によって提唱された、渦累積法用いたガスサンプリングシステムを試作し、本装置の測定精度について検討を行った。 実験は、水田を用い、渦累積法、渦相関法、熱収支法および傾度法を用い、二酸化炭素、および熱フラックスの測定を行い、本システムの測定精度について検討を行った。 その結果、顕熱フラックスおよび二酸化炭素フラックスの渦累積法による、測定結果は、他の測定結果と非常に高い一致が得られた。 渦累積法によるガスフラックス測定の妥当性が確認され、理論としてだけでなく、現実の測定法として十分に使いうることが明らかになった。
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[Publications] 長野敏英: "Observation Tower in a Swamp Forest,Narotli wat,Thailand" UNV Global Environ mental ForumIV. 65-78 (1994)
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[Publications] 石田・長野・北宅: "定速渦累積法によるガスフラックス測定" 生物環境調節. 33. 21-24 (1995)