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1995 Fiscal Year Annual Research Report

網赤血球を用いたピロプラズマ原虫の培養及び網赤血球成分による無細胞培地作成の試み

Research Project

Project/Area Number 06556049
Research InstitutionHokkaido University

Principal Investigator

前出 吉光  北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 教授 (40002084)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 菅沼 彰純  株式会社エーザイ, 研究開発本部, 研究員
杉本 千尋  北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 助教授 (90231373)
Keywordsピロプラズマ / タイレリア / バベシア / 培養 / 網赤血球
Research Abstract

前年度の実験において、ピロプラズマ原虫であるBabesia gibsoniは、網赤血球あるいはその溶血液を添加した培養において増殖が著明であった。この成績は網赤血球成分中に原虫増殖促進因子が含まれていることを示唆している。そこで本年度は、網赤血球中の同因子について検討した。その結果、以下の結果を得た。
1.実験的貧血犬から分離した網赤血球の溶血液について、含有される遊離アミノ酸、還元型グルタチオンの各濃度を、アミノ酸分析装置及び高速液体クロマトグラフィーにより測定した。その結果、網赤血球は成熟赤血球に比較して、タウリン、グルタミン酸、グルタミン及びグルタチオンを多く含有していた。
2.上記各成分を用いてB.gibsoniの培養を行ったところ、グルタミン酸及び還元型グルタチオンを添加した培地において、原虫増殖の促進が認められた。
3.次に、イヌの成熟赤血球を低張溶液で溶血させ、グルタミン酸又は還元型グルタチオンを添加した後に、再び赤血球膜を再形成させた。この処置によって、赤血球内にグルタミン酸と還元型グルタチオンが封入された。これらの再封鎖赤血球を用いて、B.gibsoni原虫の培養を行ったところ、グルタミン酸又は還元型グルタチオンを封入した赤血球内において同原虫の増殖がみられた。
以上の成績から、ピロプラズマ原虫(B.gibsoni)においては、グルタミン酸と還元型グルタチオンが増殖促進因子であることが強く示唆された。

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Published: 1997-02-26   Modified: 2016-04-21  

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