1995 Fiscal Year Annual Research Report
Helicobaceter pylori感染迅速診断:胃内視鏡用ウレアーゼ固定化チップの臨床応用
Project/Area Number |
06557039
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Research Institution | Fukui Medical School |
Principal Investigator |
東 健 福井医科大学, 医学部・附属病院, 講師 (60221040)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 通宏 日本光電工業(株)R&Dセンター開発部, 副部長
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Keywords | Helicobacter pylori / ウレアーゼ / 内視鏡診断 |
Research Abstract |
H. pylori感染の内視鏡下診断法には、多くの方法が考案されているが、一般診療において汎用されるには、感度特異度に加え、迅速、安全性に優れた方法が要求される。H. pylori感染の迅速簡便安価な診断法の確立のため、我々はH. pyroriに対する抗体を作成し、これをウレアーゼ補足用チップ(内経1.2mm)に固相化したものを、内視鏡用に開発した。このチップをアダプターで内視鏡用チューブに装着し、胃粘液をチップ内に吸引後、チップをはずし吸引及び洗浄用のポンプ作動回路を設けている測定装置内pH測定セルに挿入する。チップが挿入されスタートボタンを押すと、自動的に基質希釈液でチップ内を洗浄し、抗ウレアーゼ抗体に結合したH. pyloriのウレアーゼ以外を洗浄で洗い流す。そして、尿素を含む基質をセル内に送りH. pyloriのウレアーゼに反応させ、産生されるアンモニアによるpHの変化を測定する。内視鏡用に作成したチップを、pH測定セルに挿入することでウレアーゼ活性が自動的に測定され、約10分でH. pylori感染の診断が行える。本法は10^4cfu/mlより検出可能であり、市販されているウレアーゼテストであるCLOテストに比べ感度は2桁上昇していた。また、チップに広く粘液を採取することが可能であり、臨床的に有用な方法であると考えられた。71例の患者で使用した結果、カットオフ値を0.0933mV/sとすると、感度94.4%、特異度100%、陽性的中率は100%であった。これはCLOテストの感度88.9%、特異度94.4%、陽性的中率94.1%に比べ良好であった。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] T. Azuma, et al: "Immunogenetic analysis of the human leukocyte antigen DQA1 locus in patients with duodenal ulcer or chronic atrophic gastritis harbouring Helicobacter pylori" European Journal of Gastroenterology & Hepatology. 7(Suppl. 1). S71-S73 (1995)
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[Publications] T. Azuma et al: "Genetic differences between duodenal ulcer patients who were positive or negative for Helicobacter pylori" J. Clin. Gastroenterol.21(Suppl. 1). S151-S154 (1995)