1994 Fiscal Year Annual Research Report
心筋培養細胞株の樹立及びそれを用いた心臓の遺伝子治療の試み
Project/Area Number |
06557042
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (B)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小室 一成 東京大学, 医学部(病), 助手 (30260483)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 裕久 ヤマサ醤油株式会社, 研究開発部, 研究員
黒尾 誠 東京大学, 医学部(病), 医員
山崎 力 東京大学, 医学部(病), 助手 (60251245)
矢崎 義雄 東京大学, 医学部(病), 教授 (20101090)
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Keywords | 未分化胚細胞 / 転写因子 / 心臓の発生 / 細胞成長因子 / 心筋細胞株 / ホメオボックス / ジンクフィンガー |
Research Abstract |
未分化胚細胞(ES細胞)を浮遊培養してエンブリオイドボデイ(EB)にし、8日目頃より数十%のEBが自立拍動を開始するという心筋細胞の分化系を確立した。次にEBよりRNAを抽出しノーザンブロット解析を行ったところ、心筋に発現している転写因子としては心筋特異的ホメオボックスであるCsx及びジンクフィンガーモチーフをもった転写因子であるGATA4の発現が6日目より認められた。構造蛋白としてはミオシン重鎖の発現が10日目より認められた。 また心筋細胞分化における細胞増殖因子の役割を検討するためにまずTGFβの心筋の分化、発生における作用について解析した。II型TGFβ受容体のキナーゼの領域を欠失させたコンストラクトを作成し、ES細胞に導入後ネオマイシンにて選択して細胞株を単離した。TGFβの作用を制御した場合に心筋に分化するか否かをEBの自律拍動する率をもとめるとともに前述した転写因子や構造蛋白の発現を示標に明らかにしていこうと考えている。一般に癌抑制遺伝子は細胞の分裂に抑制的に働いている。逆に癌抑制遺伝子の機能を喪失した細胞では永久に分裂能を獲得したり、癌化する。そこで、癌抑制遺伝子の一つであるp53欠損マウスから心筋細胞の株化を試みている。
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Research Products
(1 results)