1994 Fiscal Year Annual Research Report
非放射性DNAプローブの開発と歯周病診断および予後判定の確立に関する研究
Project/Area Number |
06557101
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (B)
|
Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
渡辺 久 東京医科歯科大学, 医学部, 助教授 (40143606)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉山 榮一 東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (20242208)
萩原 さつき 東京医科歯科大学, 歯学部, 講師 (70134715)
|
Keywords | 非放射性DNAプローブ / Porphyromonas gingivalis / 血清中抗体価 / 成人性歯周炎 / 早期発症型歯周炎 |
Research Abstract |
口腔内におけるPorphyromonas gingivalis(Pg)の分布ならびに血清中抗体価との関連性について検討した。成人性歯周炎(AP)患者15名(男性6名、女性9名、平均53.8歳)、早期発症型歯周炎(EOP)患者8名(男性4名、女性4名、平均29.5歳)、健常者6名(男性3名、女性3名、平均37.2歳)の合計29名を被験者とした。Pgの検出はスルホン基による非放射性ラベリングによるwhole genomic DNAプローブ法によった。各被験者の全残存歯について1歯につき4部位から歯肉プラークサンプルを採取した。サンプルをフィルターにブロットし、P.gingivalis ATCC33277株より抽出した全染色体DNAのプローブとハイブリッドさせた。Pgの量は、同じフィルター上にP.gingivalis ATCC33277株を10^5,10^4,10^3個ずつブロットしたポジテイブコントロールと比較して、+++,++,+,-(>10^5,>10^4,>10^3,<10^3)の4段階で判定した。Pgに対する血清中抗体価の測定は各被験者より採血を行い、Pgの超音波抽出抗原に対する血清中IgG抗体価をELISA法により測定した。その結果、AP患者群およびEOP患者群すべてからPgは検出され、その検出率はAP患者群で平均31%(5-69%)、EOP患者群で平均49%(8-80%)、全体では平均37%であった。健常者群においてはPgは6名中3名から検出された。検出量の平均はAP患者群で3.26x10^5(4.00x10^3-1.61x10^6)、EOP患者群で9.56x10^5(1.60x10^4-2.52x10^6)であった。一方、抗体価の平均はAP患者群で10.73(7.56-12.76)、EOP患者群で10.70(9.33-13.26)、健常者群で8.27(6.73-10.52)であった。Pgの検出率、検出量と血清中抗体価との相関を統計学的に検討したところ、ともに有意な相関が認められた。
|
Research Products
(4 results)
-
[Publications] 渡辺 久: "エルビウム・ヤグレーザーの歯周組織への応用" 歯科ジャーナル. 39. 311-319 (1994)
-
[Publications] Akira Aoki: "In Vitro Studies on Laser Scaling of Subgingival Caluculus with an Erbiam:YAG Laser" Journal of Periodonfology. 65. 1097-1106 (1994)
-
[Publications] Motoo Horibe: "Effect of periodontal treatments on serumIg Gantibody titers against periodontopathic bacteria." Journal of Clinical Periodontology. (in press). (1995)
-
[Publications] 松本光吉: "歯科用レーザーの臨床(臨床基本編)" 医歯薬出版, 244 (1994)