1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06557102
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
村山 洋二 岡山大学, 歯学部, 教授 (50029972)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 慶壮 岡山大学, 歯学部, 助手 (70243475)
新井 英雄 岡山大学, 歯学部・附属病院, 講師 (70222718)
栗原 英見 岡山大学, 歯学部, 助教授 (40161765)
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Keywords | 歯周病関連細菌 / 16SrRNA |
Research Abstract |
今回われわれは,PCR法を用いて歯周病関連細菌の16SrRNA遺伝子増幅を行い,歯周病関連細菌を検出・同定する方法について,検討を加えた。 まず,供試菌を溶菌した。臨床サンプルの採取は,歯周ポケットにペ-パ-ポイント3本を各々30秒間ずつ挿入して行なった。これを1mlのPBS(-)溶液の入った1本のチューブ内で撹拌した。遠心沈査に細胞溶解剤を加えて,加熱溶菌後,直後にそのサンプルから直接PCR法を用いて,16SrRNA遺伝子の増幅を行った。遺伝子の増幅は,以下の2つの方法で行った。第一の方法では,16SrRNA遺伝子の共通領域に設計したPCRプライマーを用いて増幅した遺伝子に,菌特異的な可変領域に対する^<32>P標識プローブをハイブリダイズさせて,歯周病関連細菌を検出・同定した。第二の方法では,16SrRNA遺伝子の菌特異的な可変領域に設計したPCRプライマーを用いて増幅したDNA断片長をもとに検出・同定した。この結果,10^2個を限度に歯周病細菌を検出・同定でき,また定量性,特異性ともに確認できた。しかし,定量性がみられるのは,ある一定範囲の濃度(10^2〜10^6個)に限られていることもわかった。これらの結果は,われわれの検討した方法によって,比較的簡便に,そして迅速に歯周病細菌を同定することが可能となることを示唆しているものと考える。 この2種類の方法に基いた歯周病細菌の検出システムを確立し,目的に応じて使い分けを行うことが肝要であると考える。さらに,ハイブリダイゼーション反応においては,非RI標識のプローブおよびプレートを用いることで操作の煩雑性を軽減できるものと考える。また,現在,第二の方法を用いて,早期発症型歯周炎患者の歯周病関連細菌の検査を行なっている。
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