1995 Fiscal Year Annual Research Report
CTフィルムを元にした光造形法による生体実体模型高速作成装置の開発
Project/Area Number |
06557103
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Research Institution | HOKKAIDO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
内山 洋一 北海道大学, 歯学部, 教授 (40005020)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
早野 誠治 (株)シーメット, 企画開発部, 部長代理
上田 康夫 北海道大学, 歯学部, 助手 (30241342)
疋田 一洋 北海道大学, 歯学部, 助手 (20238281)
大畑 昇 北海道大学, 歯学部, 助教授 (60002185)
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Keywords | CT / 光造形法 / Rapid Prototyping / 生体実体模型 |
Research Abstract |
本研究は、従来から日常臨床で用いられているCT、MRIのフィルムから簡便に生体の実体模型を作成可能な装置を開発することを目的として検討を行ってきた。その結果、CTフィルムを元として使い、これをデジタル・スキャンして数値化データに変換することにより、CT装置からCTデータを直接得られないような多くのCT装置に於ても、生体実体模型を作製することが可能となった。その際、作製された模型については、従来からのCTデータそのものを用いて同様の処理により作製した模型と比較を行い、精度や画像の敷居値の設定などに問題を残すものの、簡便な手術シミュレーション用模型(手術方針の検討など)には十分実用可能なものであることが確認された。 また、高速かつ簡便でコストパフォーマンスの良い模型作製を目指す手法の一つとして、一スライスを一度に転写する手法に関しては、(1)デジタル化した画像データについては、独自の画像処理ソフトウェアを開発したことにより、CTフィルムより生体内の臓器の形状(現在は主として骨組織)を自動的に抽出し、これを処理して転写用のデータを生成する技術を確立できた。(2)一面の一括露光の技術については、CTフィルムからのデータを2値化した後、紫外線透過性のあるフィルムに転写することにより、これを露光マスクとして使用し積層模型が作製可能であることが検証された。特に必要となる露光マスク用フィルムについては、種々の材料を検討した結果、極めて安価に使用可能な材料を特定することができた。しかし、フィルムを透過する光量や樹脂の硬化深度のなどの制御については、未だ検討すべき部分が多いことが判明した。今後は、これらの点についても更に検討を加えていく予定である。
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[Publications] 小松孝雪,上田康夫,内山洋一,山口泰彦: "光造形法の歯科領域への応用〜下顎限界運動領域の立体モデル化〜" 日本コンピュータ支援外科学会会誌. 3. 1-8 (1995)
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[Publications] 藤野豊美 編[内山洋一,上田康夫(分担)]: "コンピュータシミュレーション外科 21.歯科領域におけるコンピュータ利用技術の応用" 南山堂, 309,( 263-281) (1996)