1995 Fiscal Year Annual Research Report
コンピュータの支援による高精度な歯牙切削システムの開発
Project/Area Number |
06557105
|
Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
宮入 裕夫 東京医科歯科大学, 医用器材研究所, 教授 (50013892)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菊地 聖史 東北大学, 歯学部, 助手 (50250791)
福田 秀昭 東京医科歯科大学, 医用器材研究所, 助手 (50014163)
永井 正洋 東京医科歯科大学, 医用器材研究所, 助手 (10013971)
高久田 和夫 東京医科歯科大学, 医用器材研究所, 助教授 (70108223)
|
Keywords | 歯牙切削 / ハンドピ-ス / コンピュータ歯学 / 角度計測 / 支台歯形成 |
Research Abstract |
本年度はまず,歯列に対するハンドピ-スの位置を検出する装置の開発を目的として,主として磁気センサを用いる方式に関して実験を行い次の結果を得た. 1.磁気センサは磁束密度を検出して角度計測を行っていることから,磁界が乱されるさ計測精度が低下する.そこで磁界を乱さない樹脂製のハンドピ-スを用いて実験を行った.これはディスポ-ザブル製品として市販されているものであるが,この場合には測定精度はメーカー保証の値と一致,測定精度に問題がないことを確認した. 2.より臨床的に重要な金属製ハンドピ-スについては,タービン内の軸受部およびホ-スの自在継手に使用されている鋼製部品が測定精度に影響を及ぼすことが判明した.そこでハンドピ-スに対するセンサの取付け方法を工夫することにより,これらの部品による悪影響を誤差0.5°程度までに低減させる目処をつけることができた.これは臨床上十分な精度である. 3.ついで,上記測定装置より得られた角度情報を術者に提示するためのヘッドマウントディスプレイ装置について,検討した.この装置については,シースルー型とルックアップ型の2種類の装置が応用可能と思われたので,それぞれについて実験的に検討を加えた.その結果,シースルー型では視野が著しく制限されるなど,術者の作業に対する影響が大きいことが分かった.試用した装置は汎用の仮想現実感装置であるが,歯科専用に設計された光学系などを採用しない限り,シースルー型の適応は難しいものと判断された. 4.一方,ルックアップ型についてはシースルー型のような問題はないが,やはり光学系が歯科作業用に設計されていないために,視認性や作業性に問題があることが分かった.しかしながら,本研究の目的とする歯牙切削の高精度化については,両装置とも十分に有効であると判断された
|