1995 Fiscal Year Annual Research Report
新しい歯の再植および移植法の開発に関する研究とその臨床応用
Project/Area Number |
06557109
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
高橋 雄三 東京医科歯科大学, 歯学部, 講師 (50014329)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
依田 哲也 東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (60242210)
石井 正俊 東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (70212826)
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Keywords | 歯の移植 / デジタルサブトラクション法 |
Research Abstract |
臨床的研究:自己の歯の移植の手術;現在までの対象患者数は男27、女20の47症例であった。明らかな差異は認めない。年齢別内訳では10歳代:8、20歳代:22、30歳代:7、40歳代:8、50歳代:2症例であった。20歳代が最多であった(47%)。用いられた移植歯(ドナー)の部位別では、WHO表示で、18:11、17:1、15:1、13:1、12:2、21:1、23:1、28:6、39:1、38:13、48:8であった。上下顎8が多用されていた(8.1%)。移植床部位別では17:1、15:1、12:1、11:1、21:1、22:2、25:2、26:2、27:1、37;14、36:7、35:1、33:1、44:1、45:1、46:3、47:7であった。これらの患者を対象にして、1.抜歯窩への即時移植、2.無歯顎堤への移植、3.外科的挺出、4.意図的再植、5.摘出嚢胞腔部位への即時移植が行われた。現在、移植歯予後を追跡中であるが、急激な歯根吸収は観察されていない。3本の明らかな脱落をみた。原因は歯周病歯の移植および付着歯肉の喪失による術直後の上皮付着喪失であった。無歯顎堤への移植の多くの場合頬側の歯槽骨の不足をみたが自己の骨移植で対応した。移植歯に対する骨移植の影響については今後の課題にしたい。摘出嚢胞腔部位への即時移植も今後の課題であろう。移植歯周囲の歯槽骨の治癒状態をサブトラクション法で観察した。術後2-5週に周囲骨の吸収が開始し40日前後で停止した。吸収停止後骨の再生はないが骨密度は増加し、この時動揺度Iを示すようになった。サルによる歯の移植実験;摘出嚢胞腔部位への即時移植を想定した実験をおこなった。現在軟X線写真や病理組織学的観察を継続中である。
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