1995 Fiscal Year Annual Research Report
口唇裂口蓋裂治療における鼻上顎複合体のバイオメカニクスに関する研究
Project/Area Number |
06557114
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
柴崎 好伸 昭和大学, 歯学部, 教授 (40014005)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大塚 純正 昭和大学, 歯学部, 助教授 (80129816)
槇 宏太郎 昭和大学, 歯学部, 講師 (80219295)
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Keywords | 口唇口蓋裂 / 鼻上顎複合体 / 瘢痕 / 3D CT / FEM |
Research Abstract |
本年度は、昨年度に引き続き有限要素モデルの構築ならびに応力解析をおこない、各症例における結果を比較・検討した。 1.個体別有限要素モデルの作成 1)三次元形態計測の結果ならびに断層面形状,骨密度分布をもとにして、三次元有限要素モデルの外形およびヤング率を決定し、要素分割をおこなう。基本モデルとして、節点数2380,要素数1596の有限要素モデルを作成し、各節点を座標変換することによって被験者個有の形状を再現する。骨厚径もCT画像から10段階に設定し、上顎洞部分,鼻腔と裂部との位置関係なども正確に構造化する。ヤング率はCT値の3乗に比例することを基に自動設定とした。 2)上顎頬骨縫合部に関しては、頬骨の一部までモデリングすることによって上顎骨要素に極端な拘束の影響を排除することとした。 2.瘢痕収縮および治療による応力集中部位を比較・検討 1)個体別有限要素モデルにおいて、瘢痕組織の収縮方向や側方拡大,前方牽引を想定し、拘束・荷重条件を設定した。荷重領域が歯牙の場合(側方拡大など)には、歯槽骨内部の歯根部分を想定し、複数の要素に荷重ベクトルの始点を設定した。荷重方向は、各被験者の石膏模型および術前後のセファログラムなどをも参考とした。 2)各被験者における応力分布の変化,変位の様相から治療による影響を検討した。 3.結果の総括 拡大,前方牽引による力学的影響は、一般的に外表の頬骨突起下部から臼歯部上縁にかけて働いているものと考えられた。ただし、これらの治療結果は、骨密度の高低とその分布,三次元的な形状によって大きく異なるものと推察された。
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