1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06557118
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Research Institution | THE UNIVERSITY OF TOKYO |
Principal Investigator |
橋本 祐一 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 助教授 (90164798)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森崎 尚子 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 助手 (00092354)
白井 隆一 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 助手 (80183838)
岩崎 成夫 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 教授 (00013326)
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Keywords | 核酸 / 分子認識 / インターカレーター / インターカレーション / ジヌクレオチド / デキストラン / 塩基選択性 |
Research Abstract |
生命現象の基本を司る遺伝子並びにその発現系を研究素材とした。ポリリピッドバイオファクターとしては遺伝子DNAを特異的に認識して結合する各種インターカレーター、ならびに、核酸塩基そのものを脂溶性小分子として捉え、これを中心的に、核酸の分子認識に的を絞って研究を展開した。水溶性の付与とポリマー化については、前者においてはデキストラン法を、後者については天然核酸糖のエナンチオマーを組み込んだ人工DNAを用いた。 インターカレーター-デキストラン法では、様々なインターカレーターがインターカレーション以外の、これまで未知の何らかの相互作用様式により。ヌクレオチドモノマー・ダイマーを塩基選択的に認識することを明らかにした。特にジヌクレオチドの認識においては、インターカレーターの構造によってその親和性が、G・C>C・GでかつT・A>A・Tのものと、ちょうどその逆にG・C>G・CかつA・T>T・Aのものの2種にグループ分けできるらしいことを発見した。この性質を応用して、インターカレーターをリガンドするカラク充填剤を作成し、同じ組成のジヌクレオチドでプリン・ピリミジンの順序の異なる組み合わせのものを効率よく分離できるカラムを作成することができた。 人工DNAでは、エナンチオ-DNAやmeso-DNAを種々作成し、特にホモプリン配列を持つmeso-DNAについて、2重鎖/3重鎖選択性,DNA/RNA選択性において特異的な性質を確認し、新たなアンチセンス・アンチジーン法のシ-ズたる人工DNAの作成できた。また、核酸の分子認識の領域に新たな多くの課題を提供するとともに、この課題を解明する上で鍵になる種々の人工DNAを創製できた。
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[Publications] Naoko Iwanami ら: "meso-DNA with hcmopurine seqnences:Aralysis of thein in tesaction with〜" Chemical and Pharmaeutical Bulletin. 44・5. 919-926 (1996)
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[Publications] Hiroki Umemiya ら: "Synthesis of oligopeptioles as polynucletiue analogs" Nucleosides and Nucleotides. 15・1-3. 465-475 (1996)
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[Publications] Ryunta Fukutomi ら: "Novel aramatic urea derivatives with DNA-bincling ability" Chemical and Pharmaceutical Bulletin. 44・10. 1983-1985 (1996)