1994 Fiscal Year Annual Research Report
転写調節機構系を利用した新しいタイプの医薬品開発をめざした基礎研究
Project/Area Number |
06557127
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
堀越 正美 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 助教授 (70242089)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 融 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 助手 (10251480)
橋田 亮一 エーザイ株式会社, 筑波研究所, 主任研究員
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Keywords | 転写調節 / TATAボックス結合因子 / TFIID / TFIIB / TBP / CTD / 転写基本因子 / two-hybrid法 |
Research Abstract |
転写調節反応を利用して医薬品の開発を行っていく研究は、極めて新しい領域であり、その研究が実用化に向かえば薬の宝庫を産み出すことが可能である。したがって様々な転写調節系を利用しての医薬品開発の前提として必須である転写開始及び転写調節機構を理解することを目的として研究を進めた。最初のステップとして、それらの反応に関与する様々な新しいタイプの転写因子群の単離を主に展開させてきた。転写調節因子側からの解析は広く行われているが、それらだけでは転写調節におけるダイナミックな反応を理解することはできないという見地から転写基本因子群からの解析を主に進めることにした。転写開始調節に関わる因子群を全て単離し、それらを総合的に解析する研究を進めていく、すなわち転写調節反応における全体像を理解していくという研究は長期的な視点で考えた時、重要であろうと考えられる。そこで転写基本因子という普遍的な因子群を用いて、新しいタイプの因子群を単離するという今までにない研究アプローチを考え、それら転写基本因子群と相互作用する因子群の単離を試みた。 現在、TATAボックス結合因子TFIIDのサブユニットのうちTATAボックス結合活性を担うサブユニットTBP、転写開始に必須で転写開始位置の指定を担うであろう転写基本因子TFIIB、転写酵素RNAポリメラーゼIIのDNA結合活性を担うサブユニットであって最大分子量サプユニットのC末領域側に存在するCTDをプローブとして、相互作用する様々な因子をtwo-hybrid法により単離した。現在、それらの因子群に関して、分子間相互作用及びそれらの機能解析を進めているところである。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] T.Kokubo et al.: "Molecular cloning of Drosophila TFIID subunits" Nature. 367. 484-487 (1994)
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[Publications] T.Kokubo et al.: "Interaction between the N-terminal domain of the 230-kDa subunit and the TATA box-binding subunit of TFIID negatively regulates TATA-box binding" Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.91. 3520-3524 (1994)
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[Publications] T.K.Kim et al.: "Effects of activation-defective TBP mutations on transcription initiation in yeast" Nature. 369. 252-255 (1994)
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[Publications] G.Mizuguchi et al.: "Independent control of transcription initiations from two sites by an initiator-like element and TATA box in the human c-erbB-2 promoter" FEBS Lett.348. 80-88 (1994)
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[Publications] F.Saito et al.: "Direct mapping of the human TATA box-binding protein(TBP) gene to 6q27 by fluorescence in situ hybridization" Jpn.J.Human Genet.39. 421-425 (1994)