1995 Fiscal Year Annual Research Report
細胞内情報伝達ネットワークを解析する系の開発と阻害物質の探索
Project/Area Number |
06557137
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Research Institution | National Institute of Health |
Principal Investigator |
上原 至雅 国立予防衛生研究所, 生物活性物質部, 室長 (50160213)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
深澤 秀輔 国立予防衛生研究所, 生物活性物質部, 主任研究官 (10218878)
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Keywords | 足場非依存増殖 / 接着 / 癌化シグナル / polyHEMA / ハービマイシン / ラディシコール / トランスフォメーション / ファルネシルトランスフェラーゼ |
Research Abstract |
培養系における癌細胞の性質の中で、造腫瘍性と最も良く相関することが知られているのは、足場非依存性増殖である。即ち、正常細胞が増殖するためには、基質への接着と細胞の伸張を必要とするのに対し、癌細胞は軟寒天等の半固形培地中で器壁に接触することなく増殖できる。癌化シグナルを抑制し、悪性転換した細胞を正常化する物質は、足場非依存性(プラスチックのような足場がある場合はもちろん、軟寒天中のように足場がない場合でも増殖できる)の形質を、正常細胞のように足場依存性(足場がある場合のみ増殖可能)にすると予想される。しかし軟寒天中のコロニー形成は操作が煩雑であり、定量性に乏しく、時間も費用もかかることから、スクリーニングに適用することは困難である。そこで、我々組織培養用の96穴マイクロプレートを荷電のない親水性ポリマーであるpoly(2-hydroxyethyl methacrylate)(polyHEMA)でコートすることにより、癌細胞の足場非依存性増殖を簡便、迅速、安価かつ定量的に測定する方法を開発した。プレートをpolyHEMAでコートすると表面に薄い透明な膜が形成され、細胞の接着、伸張が著しく阻害される。コートした各ウエルに通常の液体培地で調製した細胞浮遊液を加え、数日間培養後、MTT法もしくは[^3H]チミジン取り込み法により足場非依存性増殖を定量的に測定できる。癌化シグナル抑制物質は癌細胞のpolyHEMAコートしたプレート中の増殖を強く阻害し、通常のプレートでの増殖はあまり抑制しないと考えられる。実際tyrosine kinase阻害剤ハービマイシンとラディシコールがsrcでトランスフォームした細胞に対し、またfarnesyltransferaseの阻害剤がrasでトランスフォームした細胞に対してそのような作用を示し、この方法がシグナル伝達阻害物質の検定系として利用できることが確かめられた。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Fukazawa, H: "A microplate assay for quantitation of anchorage-independent growth of transformed cells." Anal. Biochem.228. 83-90 (1995)
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[Publications] Hori, H: "Structure of angelmicin B; a novel src signal trunsduction inhibitor." Tetrahedron Lett.(in press).
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[Publications] Yokoyama, K: "Angelmicin B, a new inhibitor of oncogenic signal trunsduction, inhibits growth and induces of myclomonocytic differentiation of human myeloid leukemia HL-60 cells." Leuk, Res.(in press).