1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06558064
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
宮永 憲明 大阪大学, レーザー核融合研究センター, 助教授 (80135756)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
飯田 敏行 大阪大学, 工学部, 助教授 (60115988)
疇地 宏 大阪大学, レーザー核融合研究センター, 助教授 (90135666)
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Keywords | 中性子 / ストリークカメラ / 反跳陽子 / 慣性核融合 / 高密度プラズマ / 高速応答 |
Research Abstract |
1.中性子-陽子変換(プロトンラディエーター)の特性評価 (1)中性子検出効率:反跳陽子の発生効率を高めるために,プロトンラディエーターとしてポリエチレンCH_2を採用した。CH_2中での陽子のエネルギー減衰過程の計算を,モンテカルロ輸送コードを用いて詳細に行った。その結果に基づき,14MeV中性子による水素の微分散乱断面積(dσ/dθ)ならびん反跳陽子エネルギーの角度分布(E(θ))を考慮して,CH_2裏面に到達する陽子の割合(検出効率)を正確に求めた。検出効率はプロトンラディエーターの厚みの増大につれて単調に増加し,前方散乱陽子の飛程(2.2mm)以上の厚みで飽和する。この時の最大検出効率は,3.9×10^<-3>である。 (2)時間分解能:プロトンラディエーターの裏面はCsIコートされており,これを通過した反跳陽子により2次電子が放出される。従って,2次電子放出の時間拡がりは反跳陽子の裏面への到達時間拡がりで決定される。上述のモンテカルロ計算に基づき初期エネルギーをパラメータとして,陽子の飛行距離を時間の関数として求め,上記と同様に(dσ/dθ)と(E(θ))を考慮して,2次電子放出の時間拡がりを評価した。時間拡がり(Δt_P)は,プロトンラディエーターの厚みとともに増加し,約5psで飽和し,十分な高速応答性を有することが明らかとなった。 2.ストリーク管の特性試験 (1)中性子用カソードをAuカソードに交換し,ガラスレーザーの第4高調波263nmの紫外パルス(パルス幅30ps)を用いて,ストリーク管の掃引速度の較正ならびに時間分解能(Δt_Τ)の測定を行った。Δt_Τは掃引速度レンジによるが,実用的な掃引速度26mm/nsにおいては,Δt_Τ≦12psであった。 (2)中性子に対する時間分解能Δtは,CsIカソードでの2次電子のエネルギー拡がりは無視できるので,Δt【approximately equal】(Δt_P^2+Δt_Τ^2)^<0.5>【approximately equal】13psと評価される。 3.核融合実験への適用:中性子発生数が10^<8〜9>/shotに達し次第に行う(次年度後半以降の見込み)。
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