1994 Fiscal Year Annual Research Report
渦相関法センサーとしてのメタンガス変動計の開発研究
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06558076
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
大滝 英治 岡山大学, 環境理工学部, 教授 (40033120)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鳥越 浩 (株)アドバネット, 研究開発部, 研究員
佐崎 進 (株)アドバネット, 研究開発部, 主任研究員
塚本 修 岡山大学, 理学部, 助教授 (40027298)
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Keywords | メタンガス / フラックス / 渦相関法 / 空気力学的傾度法 / 熱収支法 |
Research Abstract |
本年度は、開光路を有する高速、高感度のメタンガス変動計の開発に集中した。開発研究の手順にしたがって、明らかになった成果を述べる。 1)メタンガス分子の赤外吸収スペクトルを測定し、3.39μm帯が利用可能であることを確かめた。さらに、3.39μm帯を構成している吸収線の波長を詳細に調べた。この結果、3.392μm吸収線がHe-Neレーザーの発振波長と一致しており、赤外光源としてHe-Neレーザーを使用できることがわかった。 2)開光路の光学系を検討した。メタンガス分子の3.392μmの吸収量が小さいので、最低20mの光路長が必要なことがわかった。このため、曲率半径25cmの3枚の鏡を組み合わせた多重反射セルを設計した。赤外線の反射率を上げるために、鏡は全て金メッキした。 3)サーミスターボロメーター、InSb検出器、電子冷却式PbSe検出器等の赤外検出器の特性を調べた。野外使用に耐える検出器の特性という観点から、感度6x10^5VW^<-1>を有する電子冷却式PbSe検出器を選定した。 4)以上1)から3)までの基礎的研究の成果に基づき、光学系と電気系の設計を行った。試作したメタンガス変動計の性能は、次の通りである。 感度=15.6ppmV^<-1>、雑音レベル=0.6ppm(p-p値)、測定周波数=DC-15Hz これらの諸指標は、試作したメタンガス変動計が渦相関法センサーとしての性能を有していることを示している。しかし、今後は、He-Neレーザーの発振を安定させ、雑音レベルを更に小さくする必要がある。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 大滝 英治: "海水中の二酸化炭素濃度(pCO_2)測定器の開発" 海の研究. 3. 1-6 (1994)
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[Publications] Ohtaki Eiji: "Direct measurement of carbon dioxide flux over the Ocaan with eddy corrdation technique" Proc.of Int.Symp.IGBP. (印刷中).
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[Publications] Ohtaki Eiji: "Carbon dioxide in surface seaunters of westem tropical Pacific Ocean" J.Meteorol.Soc.Japan. (印刷中).
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[Publications] Ohtaki Eiji: "Open path methane sensor" Proc.of UK/Japan Workshop. (印刷中).