1995 Fiscal Year Annual Research Report
一分子のモーター蛋白質の立体構造研究法開発とその為の電界放出型電子顕微鏡の改造
Project/Area Number |
06558098
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Research Institution | University of Tokyo |
Principal Investigator |
若林 健之 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (90011717)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 雄司 KK日立製作所, 計測器・科学システム本部, 研究員
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Keywords | クライオ電子顕微鏡法 / 対物レンズ / 傾斜像シリーズ / 画像解析 / アクチン / ミオシン / 筋収縮 / アンデカゴールド |
Research Abstract |
高角傾斜(60度)が可能な対物レンズの作製、効果的な試料汚染防止装置の製作、新しい最小電子線量撮影キットの開発は完了し、現有の電界放出型電子顕微鏡(HF-2000)にこれを装着し、順調に動作するように出来た。目的とする分解能も達成している。試料汚染防止装置は、ビームの安定性を損なっている恐れがあるが、冷却用の液体窒素タンクの振動を少なくすると、ビームは安定化するが、完全には振動は止まらない。この際、像は揺れるわけではないので分解能への悪影響はなかった。傾斜シリーズからの三次元像再構成のための画像解析システムは完成し、ワークステーションで使用できるようになり、収縮中の筋肉のクロスフリッジを観察できた。コロイダルゴールドを基準マーカーとして用いて、オイラー角を決定できる。ディクチオ型粘菌の遺伝子操作により、ミオシン重鎖のN端近傍(Λsp5)にシステムインを導入し、ここに金原子クラスターを標識し、その位置をクライオ電子顕微鏡によって三次元的に決定した。この結果をX線結晶解析で決定されたミオシン分子と比較することにより、アクチンと相互作用しているミオシンのN端の三次元的位置を決定することが出来た。ミシオンのN端はアクチンから遠い側にあり、アクカリ軽鎖と近い部位に存在していることの、実験的な根拠が初めて得られた。アクチンのトロポミオシン結合部位は、活性型の細いフィラメントでは、アクチンの内側のドメインにあることが、三次元像再構成法の結果の解釈から推測されてきた。電子顕微鏡試料作成と電子顕微鏡像の撮影条件に工夫を加えることにより、ミオシンの双頭構造を無染色・水和標本で、「生きた」ままの状態で1分子で直接観察できるようになった。
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[Publications] Matsuura, Y. et al.: "Methanol Traps the Troponin-Tropomyosin-Actin Complex in an “Off-State" J. Biochem.118. 1293-1296 (1995)
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[Publications] Kikkawa, M. et al.: "Three-dimensional structure of the kinesin head-microtubule complex" Nature. 376. 274-277 (1995)
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[Publications] Yasunaga, T. & Wakabayashi, T.: "Extensible and Object-oriented System(Eos)Supplies a New Environment for Image Analysis of Electron Micrographs of Macromolecules" J. Struct. Biol.(in press). (1996)
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[Publications] Meng, Y. et al.: "Detemination of the Protein Components of Native Thin Filaments Isolated from Natural actomyosin: Nebulin and a-Actinin Are Associated with Actin Filaments" J. Biochem.118. 422-427 (1995)
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[Publications] Ishikawa, T. & Wakabyashi, T.: "Proposal of Alignment-Independent Classification of Electron Microscopic Images with Helical Symmetry and its Application to Reconstituted Thin Filaments of Skeletal Muscle" Ultramicroscopy. 57. 91-101 (1995)
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[Publications] Ishikawa, T. & Wakabayashi, T.: "Calcium Induced Change in Three-dimensional Structure of Thin Filaments of Rabbit Skeletal Muscle as Revealed by Cryo-electron Microscopy." Biochem. Biophys. Res. Commun.203. 951-958 (1994)