1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06558099
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (B)
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
安藤 敏夫 金沢大学, 理学部, 助教授 (50184320)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武信 貴亮 オリンパス光学工業, 第2開発部, 研究員
林 美明 オリンパス光学工業, 第2開発部, 係長
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Keywords | 原子間力顕微鏡 / 走査型プローブ顕微鏡 / ビデオレートAFM / AFM / 生物研究用AFM / 高速走査 / カンチレバ- |
Research Abstract |
新規な生物研究用走査型原子間力顕微鏡に求められる機能を色々な角度から検討した。既存の装置に欠けている機能は高速走査であると判断した。従来の装置では1画像取得に分のオーダーの時間がかかる。高速走査でビデオレートに近づけることができれば、ナノメータスケールの現象をほぼリアルタイムで観察することができるようになる。高速化が難しい要因は2つある。ピエゾ駆動とカンチレバ-の応答速度である。ピエゾ駆動を高速化するためには、まずピエゾ自身の共振周波数を上げなければならない。次に、ピエゾが駆動する部分の質量を小さくしなければならない。ピエゾ素子については、NECに特注で製作してもらい、共振周波数が500kHzのものを入手することができた。これが質量をもつものを走査するときの速度限界を計測した。駆動される部分の質量を小さくするために、試料ステージを固定して、カンチレバ-の方を走査する方式を採用した。石英、サファイア、磁石を材料として非常に小さいカンチレバ-駆動部を設計し、各部分を外注で製作した。現時点ですべての部品を入手したが、それを組み上げるまでには至っていない。全体で3mm角程度の大きさしかなく、接着剤で組み上げるのは容易ではない。接着剤の乾燥時における収縮や、乾燥後の弾性が問題になるので、種々のタイプの接着剤を検討している。また組み上げるための治具を製作している。走査駆動部は本研究で製作する装置の心臓部であり、様々な試作・検討を時間をかけて行う必要がある。共振周波数の高いカンチレバ-の設計を行った。試作についてはオリンパス光学工業が検討を始めた。
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