1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06559013
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
川島 康 東海大学, 工学部, 教授 (80169721)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
帯川 利之 東京工業大学, 工学部, 助教授 (70134830)
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Keywords | 超高圧発生装置 / レーザー加熱 / ダイヤモンドアンビル / 熱圧力 / 圧力測定 / 固体水素 |
Research Abstract |
ダイヤモンドアンビル高圧装置によって拘束されている試料に高出力パルスレーザを照射して、それによって発生する超高温領域の熱膨張を拘束することによって生じる高圧を利用する熱膨張拘束による超高圧装置の開発を目指して、一例として水素を試料として用いた場合の本装置による高圧発生と高圧測定の可能性について理論的および実験的に検討し、次のような結果を得た。(1)低温により気体を液化し、その液中にダイヤモンドアンビルセルを浸すことによって試料室に気体試料を封入する装置を製作し、実際にこの装置を用いて、水素ガスを液化し、ダイヤモンドアンビルセル試料室に水素ガスを封入できるこが確かめられた。(2)ダイヤモンドアンビルセルに封入された固体化された水素試料にパルスレーザ光を照射した場合に温度分布を差分法によって計算し、それにより試料内に非常に急な温度勾配が生じ、超高温領域とルビー蛍光が測定できる比較的温度が低い領域が狭い試料室において同時に現れることが明らかにされた。(3)パルス幅0.2ms、出力35kWのパルスレーザを本装置光学系を介してダイヤモンドアンビル装置試料室に照射した場合において、ダイヤモンドアンビルおよび光学測定系に損傷が生じないことが確かめられた。(4)本装置測定系において、ルビー結晶に波長514.4nm、出力100mWのレーザ光を照射して得られるルビー蛍光線は、CCDによる時間分解測定において、1ピクセル6.5μsの操引速度の高速測定においても、ピーク位置が測定できるだけの十分な強度を持つていることが確かめられた。(5)以上により、開発した装置において水素を試料として用いて、パルスレーザによる高圧の発生とその測定が可能であることが示された。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 片桐元、川島康: "HOPGのラマンスペクトルにおける層間モード" 第23回炭素材料学会年会要旨集. 180-181 (1996)
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[Publications] Yasushi Kawashima: "An ultrahigh-pressure apparatus based on high pressure produced by constraining pulse-laser-induced thermal expansion." International Conference on High Pressure Science & Technology JOINT AIRAPT-16 & HPCJ-38,1997. (発表予定). (1997)