1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06559014
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (B)
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
芝田 高志 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (70222031)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小暮 美津子 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (80075259)
井口 登美子 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (60075314)
田中 朱美 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (00075417)
小川 智哉 学習院大学, 理学部, 教授 (50080437)
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Keywords | 結晶成長 / 血液 / 原子間力顕微鏡 / 結晶育成装置 |
Research Abstract |
血液結晶化法とは過飽和水溶液に微量の血液を添加し、温湿度を一定に保ち析出する結晶を成長させる手法である。その際、疾病の種類に応じて結晶の成長形態(晶相)が異なるとの報告がある。本研究はこの晶相と血液成分、疾病との相関を解析し、医学への応用を検討することを目的としている。本年度は昨年度に引き続き、結晶成長過程を制御する育成装置の整備を行った。 結晶の成長には厳密な環境の制御が必要となる。そこで、コンピュータで制御できる恒温恒湿槽の中に、空気の気流が一定となる反応槽を設置する2重構造とした。本年度は、結晶反応装置の改造、調整を行った。 温湿度は温度湿度コントローラにより、空気の流量はインバータにより調整できるようにした。撮影用の照明を含め装置全体はFAパソコンにより制御し、外部のパソコンによりそれらを一括制御できるような構造とした。また、制御に必要なソフトウエアの開発を行った。 さらに、マクロな結晶成長の形態変化をミクロな視点からも観察する目的で、原子間力顕微鏡(AFM)により血液を添加せずに成長させた結晶および血液を添加して成長させた結晶の表面構造の観察を試みた。その結果、血液を添加した結晶では、明瞭な結晶面を持つ錐が観察され、血液の添加はミクロな表面構造も変化させていることが明らかとなった。 次年度は、この装置を用いて画像処理ソフトウエアの開発を含め患者の血液と結晶成長の相関を明らかにしていく予定である。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] T. Shibata et. al.: "Doping effect of human blood on microstructure of cupric chloride dendrites grown from aqueous solutions" J. Crystal Growth. (in press). (1996)
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[Publications] T. Shibata et. al.: "Effect of Human Blood on Change of Chemical Structure and Morphology of Cupric Chloride Dendrites" The 11th International Conference on Crystal Growth (ICCGXI)Abstracts. 377 (1995)