1994 Fiscal Year Annual Research Report
ミーマーンサー学派における儀規(vidhi)の研究
Project/Area Number |
06610024
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | 佐賀医科大学 |
Principal Investigator |
針貝 邦生 佐賀医科大学, 医学部, 助教授 (50124813)
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Keywords | ミーマーンサー / 儀規 / クマーリラ / タントラヴァールッティカ / マンダナミシュラ / ヴィディヴィヴェーカ / パールタサーラティミシュラ / ニヤーヤラトナマーラー |
Research Abstract |
平成6年度においては先ず目標の一つであったパールタサーラティミシュラのニャーヤラトナマーラーの翻訳を完成することができた。これによってミーマーンサー派のヴィデイ研究の基礎となるクマーリラ著のシュローカヴァールッティカ、タントラヴァールッティカ、マンダナミシュラ著のバーヴァナーヴィヴェーカ、ヴィディヴィヴェーカ、シャーリカナータミシュラ著のプラカラナパンチカー、ヴァーチャスパティミシュラ著のニャーヤカニカー(=ヴィディヴィヴェーカ注釈)の翻訳が揃ったことになる。本年度はいわゆる根本儀規(utpattividhi)と関係儀規(viniyogavidhi)の研究を遂行する予定であったが、そもそもそのような名称によって儀規が四種に分類されるようになった元はどこにあるのか、という最も根本的な問題から解決することから始めた。クマーリラはタントラヴァールッティカにおいてapurvavidhi(新儀規),niyamavidhi(制約儀規),parisamkhyavidhi(排除儀規)という儀規の三分類を示したが、これはあくまでも規定の様態(modus)にすぎず、儀規の内容を示すものではない。根本儀規など四種類の儀規はそれらによって規定される内容にかかわる分類なのである。クマーリラはそれら四種類の儀規に対応する儀規を<〜文章(vakya)>の名でよび、uttpattividhi等の述語を用いていない。それを始めて述語化したのはマンダナミシュラの「ヴィディヴィヴェーカ」であるということが、この度本著を再検討した結果明らかになった。今後二年間さらに継続される本研究の方向づけと見通しを設定する上でこの事実は大きな意味を持つものと考える。
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Research Products
(1 results)