1996 Fiscal Year Annual Research Report
ミーマーンサー学派における儀規(Vidhi)の研究
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06610024
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| Research Institution | Saga Medical School |
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Principal Investigator |
針貝 邦生 佐賀医科大学, 医学部, 助教授 (50124813)
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| Keywords | ミーマーンサー / 儀規 / クマーリラ / マンダナミシュラ / ヴィディヴィヴェーカ / シャーリカナータミシュラ / プラカラナパンチカー / ニヤーヤラトナマーラー |
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| Research Abstract |
平成6年度および7年度の二年間は、この学派により四種類に分類されている儀規、すなわち根本儀規(utpattividhi)関係儀規(viniyogavidhi)実行儀規(prayogavidhi)および資格儀規(adhikaravidhi)について個別的に研究を行ってきた。本研究の最終年度にあたる8年度は二年間のクマーリラ派を中心とする研究成果をふまえて、クマーリラ派と対立関係にあったミーマーンサー学派の一派であるプラバーカラ派の解釈学とクマーリラ派のそれを比較検討して、ミーマーンサー学派のこれら二大学派それぞれの儀規理解の特徴を解明することを、特に儀規の本質論についての研究を行なうことによって目指した。その際クマーリラの二つの「ヴァールッティカ」、マンダナミシュラナパンチカー」を主要な研究対象の資料としたが、同時に「プラカラナパンチカー」を批判する目的で書かれたと考えられるパールタサーラティミシュラの「ニヤーヤラトナマーラー」を検討して、ミーマーンサー学派の儀規の解釈学の歴史的展開を跡づけて本研究の総括とした。
この経緯で最も目されるべきことは、マンダナミシュラの「ヴィディヴィヴェーカ」のミーマーンサー思想史における位置である。それはミーマーンサー派の儀規の問題を中心に論じている儀規論の最重要著作であるにもかかわらず、歴史的事実としてミーマーンサー学派においては、その結論であるく儀規とは、行為主体にとっての望ましきものを獲得する手段であること(kartur istasadhanata)>という主張のみがマンダナの主張とされて、その結論にいたる諸々の議論は無視されてしまったのではないか、という点である。このことは上掲のシャーリカナータ、パールタサーラティ両者の著作においてすでに明らかである。従って、ミーマーンサー派の儀規の哲学的な本質的問題について研究を行う場合、マンダナミシュラの「ヴィディヴィヴェーカ」に立ち戻ってみることが今後必須の要件となると考えられるのである。
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