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1994 Fiscal Year Annual Research Report

選択行動におけるセルフ・コントロールとリスクに関する実験的研究

Research Project

Project/Area Number 06610080
Research InstitutionOsaka City University

Principal Investigator

伊藤 正人  大阪市立大学, 文学部, 助教授 (70106334)

Keywords選択行動 / セルフコントロール / リスク / 対応法則 / ヒト / ラット
Research Abstract

平成6年度は,ヒトのセルフコントロール選択場面とラットのリスク選択場面を取り上げ,実験的検討を行った.
ヒトのセルフコントロール選択場面では,強化量と強化の遅延時間の二次元からなる選択肢を設け,この二次元がどのように関係するかを一般化対応法則に基づいて検討した.まず,並立連鎖スケジュールによる同時選択の手続きを確立するための検討を行い,強制選択4試行を含む自由選択の手続きが有効であることを明らかにした.次に,この手続きにより,強化量次元と遅延時間次元に対する感度を測定するため,各次元4条件をランダムな順序で呈示し,強化量の多い選択肢あるいは短い遅延時間の選択肢への選好を調べた.この結果,強化量次元の感度は,遅延時間次元の感度よりも高いことが見出された.最後に,各次元の感度を利用して,強化量と遅延時間の二次元からなる選択場面,すなわちセルフコントロール選択場面を構造し,局所的強化密度と全体的強化密度の要因を検討した.強化量が多くかつ遅延時間の長い選択肢への選好(セルフコントロール)は,おおむね全体的強化密度の要因により決定されることが示された.
ラットのリスク選択場面では,餌が確実に得られる選択肢と確率的に変動する不確実な選択肢を設け,不確実性に対する選好を調べた.最初の実験では,確実な餌と不確実な餌の期待値が等しい条件と異なる条件のもとで得られた選好データから,不確実な選択肢を避ける(リスク嫌悪)ことが示された.次の実験では,遅延時間の増加による選好の減少と不確実性の増加による選好の減少を比較検討するために,45mgのペレット1個と3個の選択肢を設け,ペレット3個の選択肢の遅延時間の長さを増加させるか確率を低下させることで,確実な1個のペレットと等価となる遅延時間と確率の値を求めた.この等価性のデータから,確率を遅延時間に変換する可能性が示された.

URL: 

Published: 1996-04-08   Modified: 2016-04-21  

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