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1996 Fiscal Year Annual Research Report

精神分裂病者を抱える家族への生活技能訓練が分裂病の転帰に及ぼす影響に関する研究

Research Project

Project/Area Number 06610171
Research InstitutionNAGASAKI UNIVERSITY

Principal Investigator

田中 悟郎  長崎大学, 医療技術短期大学部, 助教授 (00253691)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 上村 真紀  長崎大学, 医療技術短期大学部, 助手 (30232797)
太田 保之  長崎大学, 医療技術短期大学部, 教授 (50108304)
Keywords精神分裂病 / 家族支援 / 生活技能訓練 / 家族機能
Research Abstract

一私立単科精神病院(佐賀県武雄市に位置する園田病院)のデイケア通所者の家族教室の構造は、講義(教育的部分=知識・情報伝達)1時間と懇談会(家族療法的部分=カタルシス+生活技能訓練・問題解決技能訓練)1時間の計約2時間からなり、実施頻度は2か月に1回程度で、複合家族集団で行っている。現在までに以下の知見が得られた。
(1)家族教室への酸化を躊躇する家族には、訪問看護、同伴通院時あるいはデイケアの送迎時等家族と直接顔見知りになれるあらゆる機会をうまく活用しながら家族と信頼関係を高めた上で家族教室に導入する必要性がある。案内状および家族教室便り等での参加歓奨には限界があった。
(2)患者の症状が不安定な時期や拒薬傾向が強い場合には、家族は支援を求めてくるが、初発あるいは発病後の経過年数が短い(特に患者が20代の場合)場合や症状が比較的安定している場合は精神分裂病が慢性疾患ということを十分に理解でていないことが多く(あるいはこの事実を受けとめきれず否認した結果として)、家族から参加への協力が得られないことがあった。
(3)参加している家族の対処技能の変化を目指すには、家族の日々の暮らしが少しでも楽になるような、具体的な帰宅後すぐに役く立つような問題に絞って、解決していくことが大切である。これが次回の教室への参加意欲も向上させる。このためには、まずその場および集団が、安心およびリラックスできて、何でも話しやすい雰囲気を作り上げることがコツの一つである。次に、その場の簡単なルール(例えば、否定的な感情の表出の保証)を明確にしておく。その後、本題に入っていくが、この時問題を共有化を目標に個々の家族からの質問・悩み等にすぐ援助者側が応答するのを控え、その質問・悩み等を他家族に振ること、個別性の強い話題は避け共通の問題になりえるような話題に収束させていくこと、などが技法として特に大切なものであった。

URL: 

Published: 1999-03-08   Modified: 2016-04-21  

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