1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06610318
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
片倉 穣 大阪府立大学, 総合科学部, 教授 (50085180)
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Keywords | 外国観 / アジア観 / 朝鮮通信使 / 漂流 / アイヌ民族 / 元寇 / 在日外国人 |
Research Abstract |
本研究の最終目標である、日本人のアジア観形成の歴史的過程とその特徴をまとめるための前段作業として、次のような研究を推し進めた。 1.文献目録を作成するため、1万枚をこえるカードの収集・整理を終え、単行書篇については、ほぼ原稿を完成し、7年度末に刊行する予定である。このため、国立国会図書館その他でカードの不備を補正した。本書の構成は、はしがき、戦前編(一般の部、前近代の部、近現代の部)、戦後編(一般の部、前近代の部、近現代の部)を中心とするものである。 2.近世における日本・アジア交流史の関連史料を入手するため、現北海道におけるアイヌ人と日本人の交流関係を示す史料、及び同じく近世、象をめぐる日本とベトナムの関係史料などの収集に努め、新たなる知見を得た。この知見の一部については、早速、本年度刊行予定の『エンサイクロペディア』(丸善)に、それをとり入れた。 3.日本海側の朝鮮通信使関係の史料についても、その未確認のもの(伊藤〓野の墓碑銘)を引続き調査し、その発掘に努める予定である。 7年度末に作成する報告書に収録する、日本人のアジア観に関する通史的叙述と、収集した史料の吟味分析にも鋭意取り組むが、なお、各地の研究機関、図書館等の所蔵文献を閲覧する必要がある。本年度の成果を踏まえ、一層、研究活動に精励する所存である。
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