1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06610355
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
赤澤 計眞 新潟大学, 人文学部, 教授 (30018634)
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Keywords | イギリス中世後期社会 / 封建領主権 / 土地所有制度 / 地方行政 / 土地訴訟 / 権原開示訴訟 / 新侵奪訴訟 / 州共同体 |
Research Abstract |
本研究はイギリス中世後期社会の歴史的特質を明らかにすることを目的とし、平成6年度の研究課題は、中世後期のイギリス社会に視点を特に定め地域支配の行政(ローカル・アドミニストレーション)面に関する史料を分析対象に設け、領主権と地域支配組織との社会的・政治的関連を明らかにすることを研究の主たる目的としつつ、同時に裁判権をふくむ領主支配を明らかにすることに目標が置かれた。具体的には、この場合の中世後期のイギリス社会は大きな時代の変動期を内にもっている移行期で、中世後期とは主として13世紀から15世紀の時代を意味しているが、研究のねらいをしぼって、成果をできるだけ生産的にみちびき出すことが大切であるためこの課題を具体的に効果あるように深化させるために、平成6年度は13世紀から14世紀前半にわたる時期にほぼ限度に研究を進めることにした。交付額230万円のほぼ50パーセントを備品費に配合する計画を立てて研究の素材をととのえることに本年度は努力の目標を置くこととし、主として研究書および史料集の購入にあてて図書費として支出し、結果的に約60パーセントの金額が研究文献・史料集の購入に支出された。また、神戸大学・広島大学・東北大学・名古屋大学・東京大学等の研究室・図書館・資料室において史料収集をおこない、必要不可欠と思われるものについて複写・写真撮影をおこなった。平成6年度は土地訴訟・新侵奪訴訟など具体的な訴訟過程に注意を払い、また権原開示訴訟(プラキタ・デ・イオ・ワラント)との関連を解明することにもつとめている。これと共に領主権の基盤をなす土地所有関係と相続関係に研究の重点を置いた。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] 赤澤計眞: "山間地帯における農村工業の展開" 環日本海地域比較史研究(新潟大学). 3. 15-40 (1994)
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[Publications] 赤澤計眞: "十三世紀イギリスの土地訴訟" 人文科学研究(新潟大学). 84. 139-166 (1994)
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[Publications] 赤澤計眞: "十三世紀ランカシャーにおける権原開示訴訟" イギリス中世史研究会論「イングランド中世の社会と国家」. 1. 144-159 (1994)
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[Publications] 赤澤計眞: "イギリス十三世紀における新侵奪訴訟" 人文科学研究(新潟大学). 85. 51-82 (1994)
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[Publications] 赤澤計眞: "史料論としてのラテン語統語論" ヨーロッパ言語文化研究年報(新潟大学). 1. 1-19 (1995)
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[Publications] 赤澤計眞: "初期中世西ヨーロッパの国家と貴族権力" 人文科学研究(新潟大学). 87. 133-164 (1995)
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[Publications] 赤澤計眞: "ヨーロッパ社会の歴史的形成" 小林弘志, 80 (1994)
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[Publications] 赤澤計眞(共著): "イングランド中世の社会と国家" 山川出版社(代表・野沢繁二), 410 (1994)