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1995 Fiscal Year Annual Research Report

同笵関係にある銅矛・銅戈の検出による弥生時代祭祀構造の復原

Research Project

Project/Area Number 06610383
Research InstitutionKyoto National Museum

Principal Investigator

難波 洋三  京都国立博物館, 学芸課, 室長 (70189223)

Keywords弥生時代 / 同笵品 / 青銅製祭器 / 銅戈 / 銅矛
Research Abstract

今年度は,昨年度に引き続いて福岡県春日市小倉新池遺跡出土銅戈,同原町遺跡出土銅戈,福岡県筑紫野市隈西小田地区遺跡出土銅戈の調査を継続する一方で,福岡県春日市小倉西方遺跡出土銅矛,長崎県下県郡豊玉町大綱遺跡出土銅矛,大分県北海部郡坊主山遺跡出土銅矛などの検討をおこなった。まず,小倉新池遺跡出土銅戈27本については,昨年度の研究で,内が有文の例を中心に4組11本の同笵品がその中に含まれていることが明らかになったが,内が無文の例にさらに同笵品の含まれている可能性があるので,樋の綾杉文の照合や細部の計測値の蓄積やその比較などによって,検討を進めている。また,小倉新池出土銅戈のうち,春日市所蔵となっている2本について,実測図の作成,細部の計測,拓本の採取などをおこない,資料化を計った。原町出土銅戈についても,内に文様を鋳出した例について細部の計測をおこない,拓本を採取し,資料的に重要性の高いと考えられるものから優先的に,実測図を作成した。昨年度の研究で明らかになった小倉西方遺跡出土銅矛の記号状刻線については,刻線の特徴やその部位などからみて,すべて同時に同一者によって刻されたようである。また,現在福岡市博物館に寄託になっている9本以外に,同じ刻線を飾る例が3本ある事がわかった。今では出土地が不明確になっているこの3本も,西方遺跡出土品と考えられる。形状や部位は異なるが,同様の記号状刻線が大綱遺跡出土銅矛の一本にも確認できた。島根県荒神谷遺跡出土銅剣や昨年の調査で検出した原町出土銅戈の2例の同様の記号状刻線の意味を考える資料が増えた点で,重要な成果と言える。

URL: 

Published: 1997-02-26   Modified: 2016-04-21  

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