1994 Fiscal Year Annual Research Report
気づかない方言と新方言に関する計量言語地理学的研究
Project/Area Number |
06610395
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Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
井上 史雄 東京外国語大学, 外国語学部, 教授 (40011332)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 顕志 広島大学, 学校教育学部, 助教授 (10137317)
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Keywords | 新方言 / 言語地理学 / 方言 / 気づかない方言 |
Research Abstract |
本研究では、今日本各地に生きて使われている「気づかない方言」に着目して、全国的な実態調査を行うとともに、周辺の概念を含めて理論的整備を図る。方言消滅の趨勢において、限られた人材・資金・時間で効率よく全国分布データを収集するために、学校・大学へのアンケート方式を採用する。 A 中学生集合調査----全国各県から2〜3校の中学校でアンケートを行った。録音テープを送付し、音声・アクセント・イントネーションの項目を含めた。コンピュータで県別グラフを作成している。ことにアクセントについては、これまでにない興味深いデータを、効率よく集めることができた。共通語化が大変な勢いで進んでいること、新語にも新たな地域差が生まれつつあることが分かった。 また全国の大学生を通じて、「気づかない方言」の地理的分布図を作る作業は予備調査票ができた。さらに検討を加え、1995(平成7)年4月早々から通信調査にとりかかる予定である。 B 沖縄調査----これまでの調査によると、沖縄県では、「気づかない方言」と「新方言」の報告例が多い。方言的差異が大きく、独自の「標準語」意識があるためである。「気づかない方言」については南九州と一致する傾向がある(例「髪をけずる・鉛筆をとぐ」)。現代方言を検討する典型的地域として沖縄県をとりあげ、公刊された方言資料を入手して、気づかない方言の具体例を、収集した。また、面接による実地調査により世代的な変化・非共通語化の様相を探った。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 井上史雄: "日本語習得の基盤と社会言語学(講演)" 日本語習得の基盤を考える. 34-54 (1994)
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[Publications] 井上史雄: "音韻共通語化の中間段階---鶴岡市近郊山添調査---" ことばの世界(北海道方言研究). 333-340 (1994)
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[Publications] 井上史雄: "音韻変化所要年数の規定要因---山添実時間調査---" 東京外国語大学論集. 49号. 100-120 (1995)
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[Publications] 井上史雄: "東海道沿線における東西方言の交流---文法の新方言---" 関西方言の社会言語学. 152-177 (1995)
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[Publications] 井上史雄: "方言とコミュニケーション" 教育と情報. 443. 14-19 (1995)
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[Publications] 井上史雄: "方言学の新地平" 明治書院, 6-303 (1994)