1995 Fiscal Year Annual Research Report
地方における演劇興行史研究のための基礎調査-近代博多を中心として-
Project/Area Number |
06610413
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
狩野 啓子 久留米大学, 文学部, 教授 (90071795)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩井 眞實 福岡女学院短期大学, 助教授 (00221789)
池畑 裕樹 久留米大学, 文学部, 助教授 (20258370)
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Keywords | 興行 / 演劇 / 歌舞伎 / 博多 / 福岡 / 近代 / 年表 |
Research Abstract |
当該研究の研究成果報告書として提出する「博多興行年表稿」は、構築途上にあるデータベースの一部を年表形式で公開するものである。当該研究の目的は「博多興行年表」(課題)編集にあり、その刊行をもって最終的な研究成果の公開とする。現時点で未確認のデータがあること、データベースの形式に改善の余地があることなどから、本報告書では現在に至る研究経過を示すにとどめる。なお、「博多興行年表」の刊行は平成9年度を予定している。 本データベースは新聞記事を主たる典拠としている。一般に興行を裏付ける一等資料としてはまず芝居番付が考えられるが、地方における芝居番付は現在する点数がきわめて少ない。したがって、この種の調査研究事業の一つの範たる「近代歌舞伎年表 大阪編」「同 京都編」(国立劇場編、八木書店刊)においては番付を補う資料であった新聞記事を、ここでは唯一信頼すべき網羅的資料として扱わざるを得ない。 芝居番付の記載内容が地方にあっては大都市ほどの信頼性を持たないこともまた事実である。大都市にあっては一等資料であった芝居番付も、地方興行においては巡業出発時点の一座の状況を記したものにすぎない。むしろ当地の情報に明るい新聞記事が番付以上の価値を持つと考えられる所以である。 平成6〜7年度の2年間にわたり、研究補助者に依頼し、主として「福岡日日新聞」のマイクロフィルムを調査し、演劇関係記事を複写し、カード化する作業を行った。カード化した資料の点検と、データベースの完成が今後の課題である。
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