1994 Fiscal Year Annual Research Report
新しいデータモデルによる国文学系目録データベースの効率的構築法に関する研究
Project/Area Number |
06610417
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | National Institute of Japanese Literature |
Principal Investigator |
原 正一郎 国文学研究資料館, 研究情報部, 助教授 (50218616)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 直子 国文学研究資料館, 整理閲覧部, 助手 (20151011)
土田 節子 国文学研究資料館, 整理閲覧部, 助手 (10132705)
佐伯 眞一 国文学研究資料館, 整理閲覧部, 助教授 (80153831)
中村 康夫 国文学研究資料館, 研究情報部, 助教授 (60144680)
安永 尚志 国文学研究資料館, 研究情報部, 教授 (20017411)
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Keywords | データベース / 目録 / SGML / テキストデータ / シソ-ラス |
Research Abstract |
小規模な組織において多様なテキストデータをコンピュータに蓄積しサービスするためには、資源の効率的運用が不可欠である。それを実現するため、本研究ではデータの標準化を進め、ハードウェアやソフトウェアからのデータの独立を図る。平成6年度は研究の第一期として以下の研究を行った。 1)目録データベースのマルチメディア化を実現するため、文書とイメージの情報を動的にリンクするハイパーテキストモデルに関する基礎的検討を行った。その第一段階として、マイクロ資料目録データベースの論理的構造をSGML(Standard Generalized Markup Language)のDTD(Data Type Definition)により再定義可能であるか検討した。 2)マイクロ資料目録データベースの作業工程を分析した。 3)マイクロ資料データベースをより高度なデータベースにするためのニーズ分析を行った。 4)2の分析結果を受けて作業工程における問題点を抽出し、それを解消するための方法を検討した。 5)上記1、3の成果に基づいてマイクロ資料目録のデータ構造を再検討した。 平成6年度は、SGMLをベースとしたデータ記述の標準化を通じて、データ作成の効率化と高度な検索システムの構築が可能であるか実地的に検討を行った。マイクロ資料目録データについて、DTDの定義とSGMLデータへの変換、既存のSGMLツールによる検索、およびSGMLからTEXへの自動変換と版下原稿の作成実験により、SGMLをベースとした目録情報処理が可能であることを確認した。ニーズ調査の結果、1)マイクロおよび和古書の両目録を統合する、2)資料イメージが利用できる、3)関連データを参照できる、機能が課題であることが明らかになった。検討の結果、1)両目録の書誌データを統合することは可能である、2)資料イメージと関連データは、タグを介したリンクを形成することで対処可能である、との結論を得たため、平成7年度以降の研究において、試験的なデータを作成し実験することとなった。データ作成過程では、データ校正用ツールの必要性が明らかになった。そこで、各フィールドに対応したシソ-ラスデータベースを作成し、入力データとの照合を行うツールについて検討することとした。 また、同じシステムを用いてフルテキストデータベースを構築できることも確かめた。これは、単一のデータベースシステム上で目録データのみならずテキストデータのサービスが可能であることを示すものである。 以上の研究成果と試作システムのデモンストレーションを当館主催の「コンピュータと国文学シンポジウム」で行った。
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