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1994 Fiscal Year Annual Research Report

国家結合論をめぐる国際法上の諸問題に関する研究

Research Project

Project/Area Number 06620024
Research InstitutionKyushu University

Principal Investigator

柳原 正治  九州大学, 法学部, 教授 (60143731)

Keywords国家結合論 / 主権国家 / 国家 / 神聖ローマ帝国 / 国家連合 / 連邦
Research Abstract

本年度においては、まずモーザーやマルテンスなどの「半主権国家」概念、また、ネッテルブラットやレ-マ-などの「ドイツ国際法論」という独自の理論などの分析のもとに、18世紀における国家結合論、さらには、国際法論における国家主権や「国家」、についての探求を総合的に行う作業をすすめた。さらに、19世紀になって唱えられた、国家連合と連邦の区別が、どのような意義を持つ理論であったかを、当時現実に存在したさまざまな国家結合の形態との比較の上に検討した。そのさいに、数年前から翻訳作業をすすめ、本年度出版にまでこぎつけることができた。『17・18世紀における国家思想家たち』の諸論文、とりわけ、17世紀のライブニッツに関する論文が、19世紀の理論を十分理解するにあたっても、きわめて有用であった。
このような検討作業の中から、18世紀のヴァッテルの言う「主権国家」概念は、被保護国・朝貢国家などをも国家主権を有するとみなすと述べている点からして、明らかに19世紀以降の「主権国家」概念と異なることが明らかになった。そのことは、「半主権国家」概念、「ドイツ国際法論」の検討を通じても確認できた。また、18世紀から、19世紀を通じて、国際法学者が、かれらの理論の根幹をなす「国家」の問題に、きわめて真摯に取り組んでいること、ただし、それらの理論の間にはかなり大きな隔たりがあること、その隔たりは世紀を超えてのものにとどまらず、19世紀の諸学者の間にもみられること、を明らかにできたと考える。来年度はこの検討をさらに20世紀までに及ぼすことにしたい。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] M.シュトライス(佐々木・柳原訳): "17、18世紀の国家思想家たち" 木鐸社, 593 (1995)

URL: 

Published: 1996-04-08   Modified: 2016-04-21  

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