1994 Fiscal Year Annual Research Report
改訂国民経済計算体系(改訂SNA)の実施についての研究
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06630019
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
林 英機 新潟大学, 経済学部, 教授 (70164952)
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Keywords | デフレーター / 実質値 / 指数論 / 付加価値のデフレーション / 非市場的活動の実質化 / 銘柄指定不能な財貨・サービスの価格指標 / 実質国民所得と交易条件効果 |
Research Abstract |
改訂SNAはA4版2段組み700ページにわたる大著であるが、まず1968年SNA(前SNA)と今回の改訂SNAの相違点の検討より着手した。本年の主たる関心は国民経済計算における実質値とデフレーターであるので、その問題を直接扱かう第XVI章及びデフレーションの中心となる投入産出表を扱かう第XIII章が検討の中心となった。このような検討に基づいていくつかの論稿を並列して作成中である。まず、改訂SNAにおける新しい提案全体の意義を実行可能性については「国民経済計算における実質値とデフレーター」という論稿において考察中である。また、デフレーターを作成することが困難とされている建設業や各種サービス業のデフレーター作成方法についても検討しており、そのうち建設業についてはこれまでの研究結果をサ-ヴェイするとともに若干の提案と試算を行なうべく作業を進めている。また、非市場的活動の実質化の問題等については、社会指標のような実物面の指標を中心とする指標との関係とも併せて、「サテライト勘定と国民経済計算」(後出)において触れた。改訂SNAにおける新しい提案の一つである実質国民所得の測定(1968年SNAは財貨・サービス価額の実質化はあったが、所得の実質値はなかった)についても、これまでの多くの研究成果を踏まえた上で、その測定をいかに行なっていくべきであるかの提案を考えている。このような論稿は新潟大学経済学部紀要等に投稿の予定である。
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Research Products
(1 results)